Regional Training Course for Trainers（TOTコース）開催（7月15-18日） ～ASEAN地域訓練開発に向けた試行コース～

去る2024年7月15-18日の4日間、ARCHプロジェクトのカウンターパートであるNational Institute for Emergency Medicine（NIEM）主催によるRegional Training Course for Trainers（TOTコース）が開催されました。このコースは、ARCHプロジェクトが国別訓練として開発をリードしたBasic Disaster Health Management Course (Bコース)とCoordination Course（Cコース）が各国で計画・開催されるための講師を育成する目的で、タイのARCHプロジェクトメンバーが主になり開発に当たりました。

参加者は各国のコース実施者に相応しい者として選ばれた２名を招聘し、各コースの基礎概念や訓練の目的、各モジュールの紹介、参加者による模擬講義の開催を含めた、様々な習得形式を盛り込んだプログラムが実施されました。

災害保健医療にかかるASEAN首脳宣言を具現化するための「2025年までの行動計画（Plan of Action: POA）」内の地域達成目標及びARCHプロジェクト（Phase2）の成果の一つ「能力強化のための活動実施」では具体的活動指標として「災害医療にかかる標準カリキュラム開発」を挙げており、BコースはタイのARCHプロジェクトメンバーを中心に、サブワーキンググループ(SWG)にて開発が進められてきました。一方のCコースは日本が主に開発を担い、2023年の本邦研修にて試行開催された後、昨年の地域訓練（Regional Collaboration Drill: RCD）実施に向けマレーシアにて初めて国別開催に漕ぎ着けました。このB・Cコースを各国内で実施を進めていくための指導者養成コースとしてTOTコースはデザインされ、ゆくゆくは地域訓練として継続実施されることが期待されています。

最終日にはPWGメンバーも見学参加し、後続の合同PWG会議にて総評に関する協議を経て、改良・再実施計画に向け準備を進める予定です。同時並行的に協議されている「地域訓練センター開設」に係る実施案に含まれる「地域訓練」の定義、要件、承認プロセス、実施方法等との議論ともリンクしながら、今後の実施方針が固まっていくものと思われます。