第4回合同PWG会議開催 (2024年7月18-19日) ~年度重要活動と2025年以降の政策提言を協議~
去る7月18-19日、第4回合同Project Working Group (PWG)会議が、ASEAN10か国の代表者参加のもと、タイ保健省からDr. Jirot(PWG1)、National Institute for Emergency MedicineからDr. Pisit(PWG2)を議長に迎え、ノンタブリ県にある保健省にて開催されました。本会議は、昨年度3月に開催されたオンライン会議から各活動の進捗を共有する場であり、ASEAN事務局、地域調整委員会(Regional Coordination Committee on Disaster Health Management: RCCDHM)、ASEAN災害保健医療機関(ASEAN Institute for Disaster Health Management: AIDHM)など各関連機関からの情報更新に加え、2024年度の活動方針とその他重要提案事項について協議されました。
合同PWG会議の主な議題
- 災害保健医療にかかるASEAN首脳宣言を具現化するための「2025年までの行動計画(Plan of Action: POA)」への実施評価と次期行動計画策定に向けた優先課題
- 地域訓練として試行開催されたTOTコース総評と今後の課題について
- 地域訓練開発と地域訓練センター設置に係るコンセプト
- 第6回地域共同訓練(Regional Collaboration Drill: RCD)開催計画
- 本年度本邦研修(Knowledge Co-creation Programme: KCCP)実施計画
特に、次期POAに係る議論は、本PWG会議の重要議案の一つで、各国毎の実施・達成状況を評価し、次期POAへの提言を協議しました。今後、各国から提出された議論をまとめ、最終提案書の取りまとめに移ります。
(上から)国毎にPOAについて協議を行うブルネイとシンガポール
また、本期間中、タイが主催する第6回RCDのメンター会議が開かれました。メンターとして招聘されたのは過去のRCD開催国であるフィリピン、インドネシア、マレーシアの主催コアメンバーで、ARCHプロジェクト期間中で最後の開催となる第6回目のRCD準備に向け、様々な意見が交わされました。タイからの発表によりますと、開催予定日は2025年2月9-14日の5日間です。災害想定はバンコク首都圏と周辺にまで広がる大規模洪水被災で、医療支援訓練は数サイトに分かれて実施されるよう計画しています。本RCDはタイ保健省とNIEMの共同開催として広域活動調整を含む様々な国内対応メカニズムをテストしたい考えで、今までで一番の大規模な訓練になるかもしれません。2011年に3ヵ月にも及ぶ超大規模災害を経験しているタイ。それからの教訓を活かすためにARCHプロジェクトの関わって来た大勢の関係者が精力的に準備を進めているようです。
RCD開催に向けたメンター会議の様子