カンボジアARDEX-25 ―医療活動演習の支援を実施―
2025年7月21日‐24日、カンボジア・プノンペンにて開催された ASEAN防災人道支援調整センターとカンボジア災害管理委員会 (National Committee for Disaster Management) 共同主催のASEAN Regional Disaster Emergency Response Simulation Exercise (ARDEX)-25において、ARCHプロジェクトは国内支援委員と共にカンボジア保健省への技術支援を行いました。
本演習は災害対策本部連携演習、机上演習、野外演習と3部門から構成されています。今回のARDEXは前回に引き続き、SASOP(ASEAN災害対応標準手続)に統合されたEMT SOP(プロジェクトが開発を進めた緊急医療チームのための標準手順書)を含めた総合運用をテストする2回目の演習です。それまでのARDEXでは被災国の災害対応に対してUrban Search and Rescue (USER)と地域調整機能を中心に演習が組み立てられて来ましたが、EMT(緊急医療チーム)調整も含めた国内規則のテストが加わることになります。
今回の被災想定はプノンペンを中心とする大規模洪水
本演習の開催に当たって、ARCHプロジェクトではカンボジアのカウンターパートであるカンボジア保健省に対し、担当者を昨年の地域連携演習(Regional Collaboration Drill: RCD)に招待し、演習に必要なコンセプトや準備などの助言を行って来ました。また、AHAセンターとも連携を取り、医療活動演習部分についてシナリオ等の確認から野外演習の流れなどについて打ち合わせを重ねて来ました。
特に、EMTCC(緊急医療チーム調整本部)・医療活動に関連するデータ管理運用については国内支援委員の先生方を中心に携帯電話端末で入力・運用できるMDSアプリケーションの紹介も含め、参加したEMT(カンボジア、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、韓国)に対し事前準備レクチャーを実施しました。野外演習本番が2時間と非常に短かったため、実際は模擬患者とダミー患者とを併せたデータ入力の実施となりました。
データ管理に関する事前レクチャー
ARDEXは、主催国の災害対応部門とAHAセンターが中心となって、主にUrban Search and Rescue USER チームの初動や調整体制やプロセスを事前に確認・準備するもので、年に1度の訓練・準備の機会にもなっていることから、地域での開催が定例化しています。将来的には、ARCHプロジェクトが開発したRCDとの統合も検討事項に上がっており、更なる議論が必要になると思われます。
EMTCC会議の様子(FTX)
I-EMT(国際緊急医療チーム)として参加したフィリピン(上)とカンボジア医療チーム(下)
※写真提供:AHAセンター、カンボジア災害管理委員会