第6回Regional Collaboration Drill開催！（後編）：タイでの大規模洪水を想定した受援と災害緊急医療体制の確認とASEAN各国連携を演習する大規模訓練
2025年2月9‐13日、ARCHプロジェクト期間内最終となる第6回Regional Collaboration Drill（RCD）が開催されました。本レポートは、訓練3日目から最終日までをまとめた後編となります。
【2月12日：Day 3】Sub EMTCC meeting and EMTCC meeting
訓練3日目は、前日のFTXの引き続きとなる各Sub-EMTCCによる海外医療支援ニーズの評価と活動終了を判断するための会議を演習しました。各Sub-EMTCCは海外支援を受け入れる演習すら初めてです。Cコース（受援のためのコーディネーションに特化したコース）やその他ARCHプロジェクトを含めたサポートにより国内規則の復習からデータ解析を含む状況判断の方法まで、しかも慣れない英語での統制を最後までやり抜いた各地の保健行政担当者達は様々な新しい視点を学ぶことが出来たと前向きでした。
午後には、National EMTCC会議にて国レベルとしての活動要請終了を宣言し、災害医療支援と受援の一連の演習が終了しました。
Bangkok Sub-EMTCC会議
Nonthaburi Sub-EMTCC会議
Pathum Thani Sub-EMTCC会議
National EMTCC会議
【2月13日】After Action Review (AAR) and Closing Celemony
最終日は保健大臣や事務次官局長、日本側からも大使館が参列し、このASEAN域内の大規模訓練の開催に祝辞が述べられました。続いて、各EMT及びタイ準備チーム、AHAセンター、メンター、ARCHプロジェクトからのAAR発表があり、5日間のRCDが終了しました。
左から1) Mr. Ryoichi Kawabe, Senior Representative, JICA Thailand
2) Mr. Tatsushi Nishioka, Minister and Deputy Chief of Mission, Embassy of Japan in Thailand
3) Mr. Somsak Thepsuthin, Minister of Public Health Thailand
4) Dr. Opart Karnkawinpong, Permanent Secretary, Ministry of Public Health
5) Dr. Weerawut Imsamran, Deputy Permanent Secretary, Ministry of Public Health Flight Lieutenant Dr. Atchariya Pangma, Former Secretary-General, National Institute for Emergency Medicine
メンター（Dr.Hazlina：Malaysia）
AHAセンター（Ms.Sovia）
ブルネイチーム
マレーシアチーム
甲斐国内委員長からはRCD開発の歴史と災害医療におけるASEANと日本の連携について講話いただきました
チーフアドバイザーである池田チーフアドバイザーからはARCHプロジェクト終了後の展望についてのお話がありました
（左）ARCHプロジェクト最後となる今回のRCDでは、ポスターエキシビジョンとしてRCDの歴史をはじめとして、プロジェクトが牽引してきたASEANでのDHM開発の軌跡を紹介しました
【参加国EMTと関係者】
約10年のARCHプロジェクトの期間をかけてEMT開発や関連能力開発等にコミットした各国AMSの絶え間ない努力の結晶です。
ブルネイ
カンボジア
インドネシア
ラオス
マレーシア
フィリピン
シンガポール
ベトナム
日本
タイI-EMTとJDRの合同チーム
AHAセンターとDDPM
メンターチーム
AIDHM
タイ保健省（DPHEM）
縁の下の力持ち、アドミンチーム
タイ保健省とNIEMをはじめとする関連各機関、各野外訓練を実施した地方行政、ボランティアなど総勢約300名近くがRCD開催のために協力、参加しました。特に、陰ながらこの大規模イベントを支えたアドミンスタッフの調整業務は多岐に渡り、本訓練の成功のカギとなったことは言うまでもありません。参加者の全ての皆さんに感謝を申し上げます。