【バングラデシュ】現地訪問を経て遠隔ICU支援が更にパワーアップ
2022年10月中旬、日本の集中治療医・集中ケア認定看護師(注1)らJICA専門家は、本プロジェクトの支援対象であるシップ・インターナショナル病院(バングラデシュ共和国、ダッカ市内)を訪問しました。
これまでの活動についてシップ・インターナショナル病院のスタッフらと直接意見交換を行うとともに、同病院よりオンライン研修やスケジュールドケア(注2)に参加しました。
これまでは日本などから画面越しに行ってきましたが、今回バングラデシュよりシップ・インターナショナル病院側の医療関係者とともに参加したことで彼らの表情や理解度を直接把握することができ、このプロジェクトが彼らの能力強化に繋がっていることを強く実感することができました。
シップ・インターナショナル病院へ貸与しているウェブカメラ、卓上ドキュメントスキャナーなどの遠隔ICT機器の活用促進も行い、JICA専門家らが日本に帰国した後のスケジュールドケアではICUに入院中の患者の状態をより鮮明に日本側の医師、看護師が確認することができるようになり、患者情報を共有することでさらに的確な助言ができるようになりました。
また集中ケア認定看護師がICUで働く看護師向けに、現地で実際に使用している機器を使ったミニ実地講義を実施し大変好評でした。
これまでオンラインで行ってきた研修に加え、直接対面でも研修を実施したことで、遠隔と対面での活動のハイブリッドが有効であることを再認識できた訪問となりました。
(注1)集中ケア認定看護師:認定看護分野の一つである集中ケアについて熟練した技術や知識を持つ看護師
(注2)スケジュールドケア:新型コロナウイルス感染症患者を含むICU患者の治療やケアに関して定期的に行われる、日本と現地の医療従事者間の症例検討と助言
活動現場での写真
医師向けスケジュールドケア実施状況:ICT機材の活用状況、スキャナー、カメラ、電子カルテなど
看護師向けスケジュールドケア実施状況:ICU患者の撮影方法、ICT機材の活用講習など
ICUに緊急搬送された患者
ICUでの看護師向け実地講義