行政文書・教材の技術承認と研修教材の準備
2023年5月~8月のパイロットフェーズでは、プロジェクトで支援した行政文書・教材の草案を用いて、実際の使いやすさや有効性を検証しました。教員、実習指導者、学生からは概ね肯定的な反応がありました。しかし、教材が適切に使用されていないなどの課題が明らかになりました。行政文書・教材が臨地実習でより使いやすく、また研修を通して適切に教材が使用できるよう改善するため、行政文書・教材の技術承認と研修教材の準備を行いました。
行政文書・教材の技術承認
パイロットフェーズで明らかとなった課題に対する改善点を文書に反映し、保健省による技術承認*を進めるため、2023年11月29日~12月1日に、「行政文書・教材の技術承認を行うワークショップ」を開催しました。保健省人材局長の司会進行の下 、保健省、高等教育省、職業訓練・実習・雇用促進省、8つの州保健局、7つの州保健研修センター、私立保健人材養成校組合(COSEPS)、パイロットフェーズの対象の保健医療施設や私立人材養成校の関係者など、計56名が参加しました。11の行政文書と教材について、課題および改善点が協議され最終化されました。最終日には技術承認が宣言され、2024年4月から対象州であるダカール州、ティエス州の全ての養成校と保健医療施設の教員、実習指導者を対象とした「拡大研修」フェーズの研修に、技術承認された文書が使用されることが正式に決定しました。
*「技術承認」とは、作成・改訂した文書の内容が関係者に承認されたことを意味し、国の正式な文書となる手続き
6グループがグループワークの結果を報告。11の行政・教育文書の改善点をまとめた。
技術承認後の集合写真
研修教材の準備
拡大研修で参加者が行政文書・教材の使用方法の理解を深め、現場における学生への説明や実技指導を適切に行えるようにするため、3つの研修教材(①講師オリエンテーションガイドライン、②演習用ノート、③研修モジュールのプレゼンテーション)を作成することになりました。これらの研修教材の作成を目的に、2024年2月12~16日に「拡大フェーズ研修用教材作成ワークショップ」を実施しました。研修は10のモジュールから構成され、座学と実技を組み合わせた5日間で実施されます。各モジュールに、グループワーク、ロールプレイ、事例に基づく教材使用の練習など、参加型の研修となるよう工夫して、研修教材が作成されました。これらの研修教材を使用して2024年4月~8月にかけて全25回の拡大研修を実施する予定です。
ワークショップ冒頭に、研修の目的、方法、プログラム案を共有する人材局研修課職員
グループワークで担当教材についてディスカッションする参加者