パイロットフェーズの対象とする養成校と医療施設を選定しました
2023年2月2~3日にティエス州、24日にダカール州で、「パイロットフェーズの対象施設選定会議」を開催しました。5月~7月にかけて実施するパイロットフェーズにおいて行政文書・教材の試運用を実施する養成校と医療施設を、それぞれの州の関係者と選定しました。保健省や各州の州医務局、私立保健人材養成校組合、ティエス州保健研修センターなどから、ティエス州では計13人、ダカール州では計11人が参加し議論しました。
ダカール州における対象養成校・施設選定会議
対象の選定の他、参加者からは、全国レベルの協議枠組みの活用や県知事との協働の重要性が強調された。
ティエス州における対象養成校・施設選定会議
ティエス州では、公平性の観点から、他ドナーによる支援の対象となっている施設を対象外とするなどの基準を設定した。
会議では、パイロットフェーズの実施計画や各関係者の役割を確認するとともに、プロジェクトで作成・改訂を支援した行政文書・教材を関係者に共有しました。その後、対象となる養成校と医療施設の選定基準に関する質疑応答を通して、基準に沿って養成校と医療施設の各々から対象施設を選びました。
選定基準は、養成校については正看護師・助産師コースが設置されていること、直近の人材局によるパフォーマンス評価の監査で50%以上の評価を得ていること、パイロットフェーズの臨地実習実施時に少なくとも3人の常勤教員の人員を確保できること、教員の担当する学生数が50人以下であること、異なる市町村の養成校から選定することなどを基準として、ティエス州からは州保健研修センターと2つの私立養成校、ダカール州では4つの私立養成校を選定しました。
医療施設については、看護師・助産師の学生の実習受入れ経験があること、病院の場合は複数の診療科目を提供していること、保健センターと保健ポストの場合はパイロットフェーズの対象として選定された養成校と同じ市町村にあり、学生の受入れを行っていること、などを基準として設けました。その結果、ティエス州においては2病院、2保健区、2保健センター、2保健ポストを、ダカール州においては、3病院、2保健区、2保健センター、2保健ポストを選定しました。
今後実施するパイロットフェーズでは、今回選定された養成校や医療施設を対象に、改訂した行政文書・教材を使って養成校の教員や臨床指導者向けの研修を実施した上で、臨地実習を通じて有用性や実効性を検証します。その後、結果を関係者と共有し、出てきた課題を元に必要な改訂を進め、文書を最終化する予定です。