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第2回年次進捗報告会を開催しました

2025年2月25日から27日までの3日間、ハラレ市内のホテルにて、医療サービスの質向上に関する年次進捗報告会が開催されました。本報告会には、保健省、州保健局、対象病院、開発パートナー、在ジンバブエ日本国大使館、JICAジンバブエ支所などから計108名が参加しました。

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年次報告会参加施設の代表者の集合写真

質改善活動の進捗報告と活発な議論

本報告会では、対象14病院および10州保健局が、自施設の年次報告書を基に、5S-KAIZEN-TQM手法による質改善活動に関する院内モニタリング評価結果や、好事例、サービス提供や職場環境における課題、2025年の年間活動計画を発表しました。また、州保健局からは、州内の保健医療施設に対する質改善研修や指導訪問の実施状況についての報告も行われました。質疑応答のセッションでは、人材育成や質関連指標等に関する活発な議論が交わされ、参加者間で広範な意見交換が行われました。

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5Sの好事例を発表するグウェル州病院

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5Sの好事例を発表する北マタベレランド州保健局

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質疑応答・ディスカッションセッションの様子

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質疑応答・ディスカッションセッションの様子

タンザニアのスタディツアーの成果発表

本報告会のプログラムのひとつとして、2024年10月にタンザニアへのスタディツアーに参加した各対象病院の参加者から、帰国後に実践した具体的な改善活動について、以下のような報告がありました。

  • 医療費未払者への対応強化による歳入増加に向けた取り組み
  • 安価または免税業者からの物資調達による歳出削減のための取り組み
  • 医師向け質管理研修の実施や質改善チーム(Quality Improvement Team: QIT)への医師の参加促進

これらは、タンザニアの視察先(病院)から得た実践可能なアイデアを基に行動に移されたものであり、スタディツアーの効果の一端を確認できました。

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タンザニアスタディツアーの学びを共有する保健省質保証・患者安全局(QAPS局)職員

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スタディツアー参加後の活動状況について共有する参加者たち

対象病院以外からの事例共有

対象病院以外の事例として、カドマ県病院が5S活動の取り組みの現状を紹介しました。また、ベナンのアラダ病院ともオンラインで接続し、5S-KAIZEN活動の実践について紹介を受け、意見交換の機会を持ちました。アラダ病院は、JICAの支援のもと2019年から5S-KAIZEN-TQM手法を導入し、現在も積極的に活動を継続している医療施設のひとつです。アラダ病院院長からは、数値的な実績を記録し関係者に示すことが、5S-KAIZEN活動に関する職員のモチベーション維持や5S-KAIZEN活動の継続に重要であるとの示唆がありました。

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カドマ県病院による5S活動の現状紹介

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ベナンのアラダ病院からの経験共有セッション

パネルディスカッション

以下、2つのテーマでパネルディスカッションを実施しました。

  • テーマ1「安全で患者中心のケアの提供を目指し、病院職員のマインドセットの転換と質改善(Quality Improvement:QI)活動の推進をすることに対して、病院管理者とQITができることは何か。」

このテーマでは、リーダーシップのあり方や職員のエンパワメント、学習する組織の重要性について議論されました。特に、病院内の階層にとらわれず、全員が質向上活動に関与するための明確な役割と意識を持つことが、活動の推進につながる点が強調されました。

  • テーマ2「QI活動において、病院管理者と州保健局が協働する利点とは。また、協働を促進するためにすべきこととは。」

協働することで、それぞれが有する資源(物的、人的、経済的)を組み合わせることが可能となり、QI活動の推進に貢献できることが議論されました。加えて、QIに関する同じビジョンを持つことで、州単位でのQI活動の推進について検討が可能になるという意見もありました。

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テーマ1について議論するパネリストたち(写真左)と司会のQAPS局長(写真右)

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テーマ2について議論するパネリストたち(写真左)と司会の日本人専門家(写真右)

5S-KAIZEN活動に関する表彰

本報告会では、昨年と同様に、5Sおよび小さなカイゼン活動の好事例が紹介され、参加者による投票の結果、優秀な活動が表彰されました。さらに、昨年の外部モニタリング・スーパービジョンの結果をもとに、QIT機能スコアの上位5病院と上位3州保健局、上位3職場改善チーム(Work Improvement Team: WIT)も表彰されました。最終日の表彰式には、保健省次官および在ジンバブエ日本国大使もご来賓として出席され、受賞施設に表彰状と記念品が授与されました。

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各施設から提出された好事例を見て、投票先を考える参加者たち

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ベストQIT(病院部門)として表彰されたサリー・ムガベ中央病院(写真左から保健省次官、病院のQITメンバー、日本国大使)

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ベストQIT(州保健局部門)で表彰された南マタベレランド州保健局

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優れた好事例として表彰されたマロンデラ州病院

今回の報告会を通じて、各病院の取組が着実に進んでいることが確認されました。今後も5S-KAIZEN-TQM手法を通じて質の高い保健医療サービスが提供されるよう、関係者と協力しながらプロジェクト活動を進めてまいります。

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年次進捗報告会のプログラムと表彰基準について説明する日本人専門家

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プロジェクトの概要と進捗状況を発表するQAPS局副局長

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在ジンバブエ日本国大使によるご挨拶

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保健省次官によるご挨拶