エンドライン調査に向けた調査員オリエンテーションワークショップを開催しました。
2025年8月14日と15日に、西マショナランド州カドマ市にて、エンドライン調査の調査員に向けたオリエンテーションワークショップを開催しました。本プロジェクトでは、対象病院関係者の質向上活動に対するオーナーシップの醸成やプロジェクト対象病院間の学び合いの促進を目的に、対象病院の質管理担当者にベースラインとエンドライン調査のデータ収集の一部を依頼して実施しています。
エンドライン調査では、ベースライン調査と同様に、対象14病院から各3名、計42名が調査員として選出され、本ワークショップに参加しました。本ワークショップを通じて、エンドライン調査の概要、項目、調査ツール、データの収集方法等について理解を深めました。
患者待ち時間調査について説明をする保健省質保証・患者安全局(QAPS局)職員
【エンドライン調査概要】
本プロジェクトは2026年4月に終了するため、プロジェクト開始時の状況と比較し、本プロジェクトの成果や残る課題等を確認することを目的に、2025年8月から11月にかけてエンドライン調査を実施します。エンドライン調査は主に、以下の三部構成となっています。
1) 8月から9月に実施する病院から選出された調査員による調査
2) 州保健局による自施設調査
3) 10月から11月の日本人専門家とQAPS局による外部モニタリング・スーパービジョンを通じた調査
調査対象および主な調査項目は以下の通りです。
<調査対象>
全国10州の州保健局、6つの中央病院、8つの州病院
<主な調査項目>
1. 病院運営やサービス提供、質管理体制、質管理実施状況等に関する情報
2. 病院職員の経験価値調査(Staff Experience Survey)
3. 対象病院における患者の満足度
4. 対象病院における患者待ち時間
5. 州保健局の基礎情報と質管理体制、質管理実施状況等
【調査員オリエンテーションワークショップ概要】
調査員オリエンテーションワークショップの1日目には、本プロジェクトの概要とその枠組の中でのエンドライン調査の位置づけ、調査方法、調査項目等について、プロジェクトチームから説明しました。中でも、エンドライン調査ツールは、紙の調査紙、Excel、Google Form、スマホのアプリ“Kobo Toolbox”(オフラインでもデータを収集できるアプリ)等、多岐にわたるため、PPTや調査実施ガイド等を用いながら丁寧に説明しました。
ワークショップ2日目には、調査に使用するスマホを対象病院に供与し、スマホのアプリKobo Toolboxを実際に使ったデモンストレーションセッションを行い、実践を通じて調査員のツールへの理解を深めました。
本ワークショップに参加した調査員を中心に、いよいよエンドライン調査が8月第3週から開始されます。
調査員オリエンテーション開会の挨拶をするQAPS局長
プロジェクトの進捗とエンドライン調査の目的を説明するQAPS局職員
患者満足度調査の実施方法を説明する日本人専門家
調査対象の病院での調査手順について説明する日本人専門家
スマホを使った調査方法を実践練習する調査員たち
スマホを用いた調査データの入力・保存・送信方法を説明する日本人専門家