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タンザニアのモデル病院へのスタディツアーを実施しました

2024年10月6日から10月12日の日程で、タンザニアでスタディツアーを実施し、ジンバブエの医療従事者16名(保健省の質保証・患者安全局(QAPS局)、対象病院のマネジメント層)が参加しました。同時期にアフリカ諸国7カ国を対象としたJICA技術協力事業「5S-KAIZEN-TQMを通じた保健医療サービスの質向上のアフリカ地域広域展開促進(広域案件)」によるセミナー(広域セミナー)がタンザニアにて開催されていたため、QAPS局の2名は同セミナーにも参加することができ、他国の参加者から学ぶ貴重な機会も得られました。広域セミナーへの参加や5S−KAIZEN−TQM手法を通じた質改善活動のモデル病院への視察、タンザニアの病院職員とのディスカッション等を通じ、ジンバブエでも実践可能な5S-KAIZEN活動のアイデアや、質改善活動を継続的に行うために病院管理職が担うべき役割等を学びました。

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ムヒンビリ国立病院の新生児ICUで5Sツールを使った物品管理システムについて説明する看護師(写真左)

広域セミナーへのオブザーバー参加

ジンバブエの保健省QAPS局からの2名が、タンザニア国アルーシャにて開催された広域セミナーにオブザーバー参加しました(開催期間10月7日〜11日のうち、7日と8日のみに参加)。

セミナー初日には、広域案件で対象とされている7カ国(エチオピア、ジブチ、セネガル、タンザニア、ベナン、マダガスカル、マラウイ)から、各国の5S-KAIZEN-TQM手法を通じた質改善活動の取り組み状況や課題が発表されました。質疑応答の時間では、各国で実践されているモチベーションメカニズム等持続性を高めるための取り組みについて、ジンバブエ参加者が質問する場面もあり、他国の事例から積極的に学ぶ姿勢が見られました。

セミナー2日目には、タンザニアにおける保健システムの概要、5S-KAIZEN-TQM手法の実施体制や病院で実践されている具体的なグッドプラクティス等が発表されました。QAPS局からの2名は、10月9日には、ダルエスサラームに移動し、残りの参加者14名と合流して、広域セミナーから得られた知見を他の参加者に共有しました。

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広域セミナーの対象国による質改善活動の進捗状況や課題等の発表の様子

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病院における質改善活動の持続性にかかる課題とその解決方法について、タンザニア参加者とグループディスカッションをするジンバブエ参加者(写真右2名)

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病院における質管理体制について発表するタンザニア保健省職員

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ダルエスサラームにて、他の参加者へ広域セミナーの学びを共有するQAPS局職員

タンザニアのモデル病院視察

10月10日にはムベヤ国立病院、11日にはムヒンビリ国立病院を訪問しました。訪問先では、まずジンバブエ参加者1名が自身の所属する病院における5S-KAIZEN-TQM手法の実施状況や課題を発表し、その後訪問先病院の質改善ユニット(以下、「QIU」)から、病院における質改善活動の実施体制と5S-KAIZEN-TQM手法の実施状況、グッドプラクティスや課題等についてご発表いただきました。

その後、各病院で3部署ずつ視察し、現場で実践されている5S活動やカイゼン活動、活動を継続するための院内の仕組み、病院マネジメント層による現場への支援活動等を確認しました。

視察プログラムの最後には、参加者と訪問先病院のQIUやその他の管理職の方々等と「質改善活動を継続させるために、管理職の立場で何ができるか、何をすべきか」という点で議論しました。その中で、病院職員全員へ質改善活動への参加を呼びかける、モチベーションを高めるためのイベントを開催する、質改善活動への予算を捻出するために病院支出にある「ムダ」を削減する、QIUによる継続的な研修とモニタリングを実施する等が挙げられました。

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ムヒンビリ国立病院にて、自身が所属するサリー・ムガベ中央病院の質改善活動の取り組み等を紹介する院長

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ムベヤ国立病院の質改善活動の取り組み事例と実施促進要因について発表するQIUメンバー

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ムベヤ国立病院の小児科にて、複数の5Sツールを組み合わせて、日々の適切な在庫管理の方法について説明する看護師(写真右)

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ムベヤ国立病院内でゴミ袋を自主制作し、適切な分別に必要な色のゴミ袋を必要な分調達できるように工夫している。市販品の購入に比べてコスト削減ができている。

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5Sツールを活用して救急カートの医薬品を適切に管理方法する方法について説明するムヒンビリ国立病院の新生児ICUの看護師

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カイゼン活動の継続的な実施のための工夫やQIUからの支援について説明をするムヒンビリ国立病院の看護師(写真左)

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ムベヤ国立病院にて、部署訪問後の議論をファシリテーションする日本人専門家

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ムヒンビリ国立病院にて、スタディツアー全体の総括を行うジンバブエ保健省QAPS局局長(写真中央)と局員(写真左)

スタディーツアーからの学びの活用

スタディツアーからの帰国後、各参加者から報告書のドラフトを受領しました。報告書からは、5S-KAIZEN-TQM手法を効果的に実践するための要因やマネージャーとして取り組むべきことを学び、 ツアー参加前に立てた個人目標も概ね達成された様子が伺えました。また、報告書には、本ツアーでの学びを受けて、今後自施設で実施すべき活動計画も立案していただきました。

今後プロジェクトとして、各参加者の活動計画の完成までの支援や実行状況のモニタリング、必要な技術支援を行い、本スタディツアーで得た学びが各病院で生かされるように引き続き取り組みます。

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ムベヤ国立病院でジンバブエ参加者と病院関係者等との集合写真