TOT研修と対話式ワークショップの開催による普及員の能力向上(2023年10月)
今回はTOT研修と対話式ワークショップの開催による普及員の能力向上について報告します。
プロジェクトでは、①専門家チームからマスタートレーナーに対するTOT研修、②(専門家チームの支援のもと)マスタートレーナーから普及員に対するTOT研修、の2段階で研修を行っています。プロジェクト開始当初は、年度初めにマスタートレーナーによる普及員に対するTOT研修の実施し、その後1年を通じて普及員が現場での指導にあたることを想定していました。しかしマスタートレーナーや普及員から、「3日間のTOT研修だけではSHEPの各ステップに対する理解が不足している」や「TOT研修から時間が経ってしまい、活動の目的や方法を忘れてしまう」といった懸念の声が挙げられました。
こうした背景から、専門家チームはマスタートレーナー達と協議し、SHEPの各ステップを実施する前に、当該ステップの実施方法の指導を行う対話式ワークショップ(Interactive workshop)を開催することとしました。
各ステップの対話式ワークショップは、単にTOT研修を復習するのではなく、各ステップの実施手順を確認し、各普及員が趣旨を理解、実践できることを確認することを目標としました。そのため、専門家チームは「Tips for each step」と呼ばれる実施手順書を作成し、活動前に準備すべき資料や備品、呼び掛けるべき参加者、ワークショップの式次第などを、できるだけ具体的かつ実践的に記載しました。また、一方的な講義ではなくロールプレイ形式の演習を行うことで、普及員の理解向上が図られるよう工夫しました。
参加したマスタートレーナーや普及員からは、対話式ワークショップは効果的であるため、翌年度も同様の流れで実施していきたいと考えています。
対話式ワークショップの様子
(Deputy Director’s office, Badulla)
対話式ワークショップでの演習の様子
(ISTI, Gannoruwa)