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マスタートレーナー(MT)研修(第2バッチ)を終え、合計64名のMTが育成されました

2024年11月16日から28日にわたり、合計12日間のマスタートレーナー(MT)研修(第2バッチ)を首都ダッカの国立高等看護教育研究所(NIANER)で開催しました。これは2024年2月に実施した研修 *1 に続く2期生を養成する研修であり、本研修で育成されたMTは各所属先の大学・病院で教員・看護師の能力強化を目指し、施設のニーズに合わせた研修等を計画・実施する中心的な役割を果たすことが期待されています。

予定では2024年9月に第2バッチを実施する計画でしたが、同年8月のバングラデシュの政変の影響で何度か延期を余儀なくされたため、今回の研修は主催者・参加者ともに実施を待ち望んでいたものでした。

第2バッチにはプロジェクト対象看護大学・臨地実習協力病院から合計33名の教員・看護師が参加し、全員がMTとして認定されました。その結果、第1バッチ・第2バッチ合わせて各看護大学3名、各連携病院5名の合計64名のMTが誕生しました。

候補者の選定基準や科目は第1バッチと同様ですが、第1バッチの経験を踏まえて各科目の講義や演習の時間配分や内容、プレ/ポストテストの改良を加えました。また第1バッチと同様、ディスカッション・グループワーク・ロールプレイ・実技演習・プレゼンテーションなどの時間を多く設けた参加型の内容を中心としました。

参加者のポストテストの正答率はプレテストと比較して平均26.2%上昇し、大学教員平均25.6%、病院看護師平均26.4%の上昇となりました。また、研修終了後に実施したアンケート結果によると、参加者の満足度は5点満点で4.5点と高い評価でした。本研修によって参加者はMTとして必要な知識が向上し、さらに充実した研修内容であったことが分かりました。

アンケート設問「今後自身の業務に役立つと思う科目(2つまで複数回答)」では、上位3位として「看護師の継続的専門能力開発(CPD) * の準備」(12%)「行動変容コミュニケーション(BCC)」(9%)、「看護師のCPDの導入」(7.6%)の科目が選ばれました。CPD関連の科目が上位3位のうち2つを占めたことは、MT研修の根幹となる看護師の継続的な能力強化の重要性や意義を参加者が良く理解し、同時にそれらの科目が参加者に与えたインパクトの大きさを示唆していると考えられます。その背景として、第2バッチでは第1バッチで育成されたMTが実施した大学教員(FD *3 )研修や臨地実習指導者(Clinical Nurse Teacher:CNT)研修をCPD活動の実例として紹介し活動のイメージが掴みやすくなったこと、またFD/CNT研修に参加した経験を持つ第2バッチのMT候補者が研修の様子を具体的に紹介したことが参加者同士を互いに刺激し合う結果となり、自施設での研修実施へのモチベーションが上がったことがあると推察されます。

参加者が研修最終日に発表した今後のアクションプランでは、所属先の学長(大学)や師長(病院)・同僚にMT研修の内容を共有し、委員会活動と連動しながらFD研修(大学)やCNT研修(病院)の準備を進めるとの意見が多く挙がりました。アクションプランはできるだけ具体的な計画を立て今後の実施につながるよう助言し、MT研修後もプロジェクトによる継続的なフォローアップを行います。

今回の研修結果は看護・助産総局(DGNM)にも報告し、MT研修初日に研修の様子を見学し開会の辞を述べた総局長からも研修に対する好意的な評価を頂きました。第1バッチ・第2バッチのMT研修の経験を踏まえて見直した研修モジュールの最終版をバングラデシュ政府へ提出し、プロジェクト終了後も研修が継続する仕組みづくりを目指します。


*1 2024年2月29日「 対象看護大学、臨地実習協力病院の看護師を対象にしたマスタートレーナー研修の実施ニュース記事も参照ください。
*2 継続的専門能力開発(CPD):継続的に専門知識や技術を能動的に研鑽すること。看護師のCPD制度の導入の有無や仕組みは国によって異なるが、看護師免許更新と連動し、免許更新のために一定のCPDの単位取得が必要とされる国もある。
*3 ファカルティ・ディベロップメント(FD):教員が授業内容・方法を改善し向上させるための組織的な取組の総称。

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参加者、講師、プロジェクトスタッフとの記念撮影

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シミュレータを使用した看護ケア実習

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グループワーク後、参加者によるプレゼンテーション