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重点2校の看護大学にて大学講師研修を開始しました

2024年5月より重点対象看護大学2校のシェレバングラナガル看護大学(CONSBN)とマイメンシン看護大学(MNC)にて大学講師研修を開始しました。

大学講師研修は、大学が自ら年間研修計画を作成し、2024年2月からプロジェクトで育成を開始したマスタートレーナー(MT)や大学講師が構成する委員会が中心となり定期的に学内のニーズにあわせたファカルティ・ディベロップメント(FD)*1研修を自立的に準備・実施できる仕組み作りを目指しています。そのため、単発ではなく継続的な研修の一環として進められるよう、アカデミックカレンダー*2と年間研修計画策定状況を、プロジェクト専門家の協力の下、策定状況を確認しながら計画・立案を進めました。また、研修の企画立案・運営の中心は重点2校のMTですが、今後、重点2校以外の対象看護大学においても大学講師研修を展開していくことを見据え、全対象看護大学のMTも参加しその運営・実施方法を学びました。

CONSBNでは5月14日に研修を実施し、参加者は56名(CONSBN教員45名、CONSBNのMT2名、学長、ガジプール、シレット、ボリシャルの対象看護大学のMT各1名、シャヒード・スフラワルディー医科大学病院のMT3名、MNCのMT2名)でした。MNCでは6月5日に実施し、参加者34名(MNC教員22名、MNCのMT2名、学長、チョットグラム、ラジシャヒ、ロンプールの対象看護大学のMT各1名、CONSBNのMT2名、マイメンシン医科大学病院のMT3名と副看護部長1名)でした。

セッション1ではFDのコンセプトを知ってもらうため、プロジェクト側から講義をしました。簡単なプロジェクト概要紹介、そして学内で自立的に定期的に行う講師研修のコンセプトを紹介・共有した上で、継続的専門能力開発(Continuous Professional Development: CPD)*3、そして大学評価の認証基準項目との関連性について説明しました。

セッション2はFD研修として、①研修主催大学のMTが講師となり、バングラデシュにおいて改善の必要が高い看護技術習得の学内演習に関する講義を実施しました。そしてグループに分かれて演習の授業計画を作成し、発表しました。学内演習の授業計画の作成は大半の参加者にとって初めての経験で、大変有意義であったとのコメントが挙がりました。発表時は病院のMTからも発言が飛び交い活発なセッションとなりました。両大学の参加者のプレ・ポストテストの平均点は10点満点中、プレテスト5.58点、ポストテスト7.93点で、研修受講により平均点が2.34点(約23%)上昇しました。

午後のセッションでは、さらにFD研修実施の仕組みや意義、運営方法を理解するため、各大学のMTや学長が参加し、今回の研修運営の振り返りとともに年間研修計画について各大学の取り組みや工夫点を共有しました。参加者からは、「今回の学内演習に関する講師研修の経験をもとに、今回参加できなかった教員にグループワークで使用した授業計画フォーマットを提供し、授業での活用に向けて支援していきたい」などの声がきかれました。すでに教員向けに科目別の授業計画の研修を実施している大学での取り組みの紹介などがあり、今後、各大学での大学講師研修を検討するうえで相互に学びあい、大きな刺激となったことが見て取れました。

プロジェクトでは、今後も各看護大学における継続的な大学講師研修の実施に向けて支援・モニタリングを続けることで、看護教員の質の向上に向けて取り組んでいきます。

*1 ファカルティ・ディベロップメント(FD):教員が授業内容・方法を改善し向上させるための組織的な取組の総称。
*2 アカデミックカレンダー:標準的な大学の行事、授業等の年間スケジュールを定めたもの。
*3 継続的専門能力開発(CPD):継続的に専門知識や技術を能動的に研鑽すること。看護師のCPD制度の導入の有無や仕組みは国によって異なるが、看護師免許更新と連動し、免許更新のために一定のCPDの単位取得が必要とされる国もある。

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シェレバングラナガル看護大学での研修の様子

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マイメンシン看護大学での研修の様子