第2バッチ対象の果樹農家へのSHEP ToTを実施しました
7月31日(水)から8月2日(金)にかけて、SHEP活動の第2バッチの対象となる7つのGewogの果樹農家17名と、普及員13名が参加したSHEP ToT(Training of Trainer)がNCOAユシパンにて実施されました。第2バッチは、果樹農家に絞って選定し、その中からデモンストレーション園が複数設定され、各地域での技術研修や果樹生産の学びの拠点となります。
本研修では、第1バッチで一連のSHEP活動を行った8名の普及員がファシリテーターとなり、第2バッチ対象郡の普及員や農家グループのメンバーに説明を行いました。研修1日目は座学で、SHEPアプローチの概要、農家ベースライン調査や市場調査の手法、そして生産作物の選定と、その作物カレンダーを学び、2日目は、ティンプー中央市場に出向き市場調査を行い、午後に、その振り返りを行いました。農業局から参加したプロジェクト担当官からは、いずれのトピックもわかりやすく説明され、参加農家たちの理解が促進されているとのコメントがありました。
研修の3日目には、リンゴ園を営む2か所の先進農家を訪問しました。多くのリンゴ農家は仲介業者に収穫作業込みで販売するのが一般的ですが、この両園では、家族で収穫まで丁寧に行っています。1カ所目(Genekha)は、収穫後数か月間自宅でリンゴを保存し、販売価格が高くなる時期に売る経営を行い、同時に間作でアスパラガス、ジャガイモを栽培。2か所目(Dogar)は800本ものリンゴ樹を管理し、収穫後はインドに持ち込み販売しています。いずれの農園にも状態の良い果実がたわわになっており、年々収穫量を落としている研修参加の農家からは、多くの質問が飛び交いました。
第2バッチ対象農家は、「作って売る」のではなく、「売るために作る」ことを、この3日間で学びました。次のステップとして、農家が直接仲介業者たちから情報を収集する「お見合いフォーラム」の開催を予定しています。
農家ベースライン調査演習
農家グループによる市場調査の様子
先進農家による時期をずらした販売と間作栽培および果樹園管理について意見交換をする普及員と参加農家
先進リンゴ農家による果樹園管理の説明