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プロジェクト対象県内の8郡で技術研修を実施しました

2025年1月下旬に実施した3日間の技術ToT(Training of Trainers)後、2月10日を皮切りに、プロジェクト対象3県8ゲオク(郡)にて実地技術研修を行いました。各ゲオクの代表農家の果樹園に集まった農家の数は、合計246名にのぼり、接木・剪定、樹形の作り方等、果樹園管理技術を習得したいという農家の意欲の高さがうかがえました。特に、りんご農家からはりんごの生産量減少を少しでも食い止めたいという強い願いが感じられ、プロジェクト側としてもその思いの強さを改めて認識しました。

これまで剪定業者に冬季の剪定作業を依存していたリンゴ農園主は、外部の労働者を必要としていただけでなく、農園主自身が果樹の栽培方法を学ぶ機会が少ないという課題も明らかになりました。苗木を植えた後の適切な管理方法を知らない農家も見受けられ、持続的な果樹生産に向けた技術普及の必要性が浮き彫りとなりました。

対象農家が直面しているりんごの生産量減少の原因は特定されていませんが、各種病気の蔓延、果実の生理落下、気候変動など、さまざまな要因が影響していると考えられます。実地研修では、病気予防のために剪定後の切り口に塗布剤を使用することを推奨し、ブータンで手に入りやすい木工用ボンドを癒合剤の代用品として紹介しました。晩霜対策としては、温度測定器(データロガー)の設置をプロジェクトが一部支援し、果実の生理落下防止対策として、交配用品種の高接ぎやミツバチの巣の設置を提案しました。

市場調査を通じて、りんご以外にも市場価値が高い果物の情報を得た農家の中には、市場が求める梨や柿の品種に興味を示し、カウンターパート機関へ問い合わせを始めました。技術研修の際にりんごや梨の品種ごとの違いについて説明したところ、収穫時期をずらすことに関心を持つ農家から、高接ぎによる品種更新の依頼が相次ぎました。

これを受けて、NCOAユシパンの職員は技術研修を終えたのも束の間、試験圃場に戻り、農家の要望に応じた優良品種の枝を収集後、すぐに農家の圃場へ舞い戻り、高接ぎ作業を開始しました。冬の間しか高接ぎができないため、できるだけ多くの農家が市場の求める品種を栽培できるよう、一軒一軒を訪問しながら作業を進めています。技術研修を通して自ら高接ぎができる農家には穂木を手渡すのみで済むものの、多くの農家には直接指導が必要であり、根気のいる作業となっています。プロジェクト関係者は、農家の生計向上を目指し、これからも各地を駆け回る日々が続きそうです。

なお、技術研修は今後も継続的に実施し、5~6月には果樹の品質向上のための摘果指導を希望農家に対して行う予定です。

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剪定実地の様子 (Katsho郡, Haa県)

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接木実施の様子 (Lungnyi郡, Paro県)

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枝の誘引指導の様子 (Samar郡 Haa県)

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剪定指導の様子 (Tsento郡, Paro県)