全体:第一回本邦研修「森林・湿地生態系自然資源管理能力強化研修」の開催(2025年2月)
2025年2月5日から14日までの間、カウンターパートである環境省(MINAM)、国家森林野生生物庁(SERFOR)およびロレト州政府の職員、計5名を日本に招待し、「森林・湿地生態系自然資源管理能力強化研修」を実施しました。
本プロジェクトでは、ペルーアマゾンの森林湿地生態系の自然資源管理能力強化を目標とし、1.中央及び州レベルの自然資源管理に関する情報整備の能力強化、2.情報システム・モニタリングツール強化、3.1、2を活用した州政府とコミュニティによる自然資源管理の改善に取り組んでいます。「3」では、湿地林の土地利用転換を抑制し、コミュニティが持続的に自然資源を管理するため、湿地林から産出されるアグアヘの果実をはじめとした非木材林産物の利用を核としたバリューチェーンの強化に向けて、コミュニティ(生産者)と企業の連携促進、自然資源加工における品質管理の強化、加工業者の国際認証取得支援、輸出促進、加工過程で発生する未利用残渣の活用等を行っています。
本研修では、プロジェクト全体を俯瞰できるような知識の習得を目指し、日本での事例をどのようにプロジェクト活動、ひいてはペルー国の政策等に反映し、自然資源管理能力の強化を推進することができるのかを考えていただきました。研修の1週目にはJICA東京センターにおいて、官公庁や地方自治体、大学、企業などから講師を招き、日本の政策、プロジェクト活動に関連した技術、地域産品のブランディング、未利用バイオマスの活用などについて実例、研究事例などを交えつつ紹介いただきました。研修の2週目には、福井県、富山県、千葉県などを訪問し、地域での自然資源の利用や地域産品の普及などについて実地見学を行いました。最終日には研修生各々が研修での学びを帰国後にどのように活かしたいのかをアクションプランとして発表しました。研修生はそれぞれ研修の内容に感銘を受け、多くの教訓を持ち帰りました。
プロジェクトでは2026年に再びカウンターパート機関職員等を日本に招き、第2回研修を行う予定です。
JICA東京センターにおける講義の様子
富山県の道の駅訪問の様子
アクションプラン発表の様子