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衛生植物検疫措置(SPS)現地調査の実施

ASEAN-JICAフードバリューチェーン開発支援プロジェクト(AJFVC)の成果2ではASEAN加盟国(AMSs)における衛生植物検疫措置(Sanitary and Phytosanitary:SPS)分野の現地調査をコンサルタントチーム(株式会社建設技研インターナショナル(CTII))を通じて実施しました。主な調査目的は、AMSsにおける残留農薬分析能力の強化を通じた、各国における食品安全の確保および域内での安全な農産物流通の促進です。

CTIIは2024年2月から5月にかけて、カンボジア、ラオス、タイ、ベトナム、インドネシア、マレーシア、ブルネイのSPSを担当する関係省庁および残留農薬分析ラボ等を訪問しました。

ベトナムおよびラオスを2月から3月頃に訪問し、残留農薬分析ラボの能力評価を目的とした現地調査を実施しました。ラオスでは農業林業省管轄のクリーン農業開発センター(CADC)および植物防疫・農作物品質検査センター(PPC)を訪問し、ベトナムでは農業農村開発省品質・加工・市場開発局(NAFIQPM)の管轄下にある北部農薬試験センター(NPTC)および検査・農産食品品質コンサルティングセンター(RETAQ)、ならびに品質・加工・市場開発局第1支部(NAFIQPM-1)を訪問しました。同国における検査分析能力および設備状況、ならびに規制基準への適合性を評価し、SPS措置の実施における成果と課題について情報収集を行いました。

続いてタイおよびインドネシアの現地調査を2024年3月から4月にかけて実施しました。タイでは、農業協同組合省農産・食品規格基準局(ACFS)、農業協同組合省農業局(DOA)、保健省医薬品局(FDA)、Central Lab Thai等の主要関係機関と協議を行い、SPS対策および残留農薬検査体制・監督状況について確認の上、今後の活動計画について意見交換を行いました。インドネシアでは、農業省管轄下にある食糧作物総局食用作物保護局、植物製品品質試験研究所、農業機械標準化庁、ならびに商業省標準化・品質管理総局、関連する残留農薬分析ラボの視察を通じ、カウンターパートと今後の活動計画を協議しました。

また、4月から5月にかけてカンボジアおよびシンガポールでも現地調査を実施しました。カンボジアでは、農林水産省農業総局管轄下にある農業研究開発研究所(NAL)および国立農業検査所を訪問し、残留農薬分析ラボの運用における技術的課題の特定および人材育成ニーズの把握を行いました。これらの協議を踏まえ、カンボジアの分析担当者を対象としたテーラーメイド型の研修プログラム実施にかかる計画検討が進められました。シンガポールでは、残留農薬分析に関する研修プログラムの設計および外部講師・サービス提供者の選定を主眼に調査を実施しました。国際およびアセアン地域にて事業を展開する民間企業3社を訪問し、分析機器の運用・保守管理に関する研修体制について意見交換を行いました。また、EC-ASEAN経済協力プログラムの下でASEAN残留農薬分析参照試験所として認定されているシンガポール食品庁(SFA)の試験所から、ASEAN地域に特化した専門知見を活用するための助言および意見交換を行いました。

加えて5月はマレーシア、タイ、ブルネイ・ダルサラームの現地調査を実施しました。マレーシアでは、農業・食料安全保障省農業局(DOA)および保健省(MOH)と協議を行い、国家基準試験所の視察に加え、キャメロン・ハイランドの農業・食料安全保障省管轄下の残留農薬分析ラボおよびペナンの保健省管轄下にある食品安全・品質試験所を訪問しました。国内および輸出向け農産物の食品安全確保に向けた両機関の緊密な連携体制を確認いたしました。

2回目の渡航となるタイでは、ACFSとの協議を重ね、分析担当者向けテーラーメイド型の研修実施の可能性について協議するとともに、認定試験所やクロマトグラフィー分析機器の民間メーカーおよび販売業者を訪問し、機器の運用・保守に関する課題について確認しました。

ブルネイ・ダルサラームでは、農業・農産食品局(DoAA)、バイオセキュリティ・市場アクセス局(BIOS)、ブルネイ・ダルサラーム食品局(BDFA)、ならびに保健省科学サービス局(DSS)を訪問し、SPS措置および残留農薬分析体制について協議を行いました。同国では輸入食品への依存度が高いことから、SPS措置の適切な実施が国民の食品安全確保において極めて重要であることが再確認されました。

一連の現地調査を通じ、各国の残留農薬分析能力の現状把握、技術的課題の明確化、ならびに優良事例の共有などの確認を通じて、AJFVCはコンサルタントチームからの技術的知見を活用しつつ、今後もASEAN加盟国間の連携を促進し、成果2に掲げるSPS措置の実効性向上と食品安全体制の強化に向けた支援を継続して参ります。

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マレーシア国キャメロン・ハイランドにある残留農薬分析ラボを視察

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シンガポール国食品庁にてプロジェクト概要を説明