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ASEANにおけるGAP認証と市場機会に関する現地調査の実施

2024年10月から11月にかけて、AJFVCプロジェクトのGAP(適正農業規範)促進チームは、タイ、カンボジア、シンガポール、マレーシアの4か国を対象に現地調査を実施しました。本調査では、各国におけるフードバリューチェーンおよびGAP認証の普及状況を把握するとともに、ASEAN GAPおよび各国GAPのさらなる展開に向けたマーケティング戦略の検討を行いました。

まず、10月に実施したタイおよびカンボジアでの調査では、スーパーマーケットや伝統的市場、生産現場など、多様な流通・販売チャネルにおいてGAP認証製品が確認されました。特にタイでは、QGAP(タイの国家GAP)認証製品が高級スーパーから一般の食料品店、卸売市場に至るまで幅広く流通しており、市場への浸透が進んでいます。タイは「世界の台所」を掲げ、輸出競争力の強化に向けてGAP認証を積極的に推進しており、生産者による安全・安心な農産物の供給体制が着実に整備されています。
一方、カンボジアでは、CamGAP(カンボジアの国家GAP)認証製品は主に高級スーパーマーケットで取り扱われており、認証ラベルとともに販売されている点が特徴的でした。しかしながら、多くの農家にとってはGAP基準の達成が依然として課題であり、認証取得よりも契約栽培による収益確保を優先する傾向も見受けられました。
続いて、11月中旬に実施したシンガポールおよびマレーシアでの調査では、各国の特性を活かしたGAP製品の普及促進の取り組みが確認されました。シンガポールでは、国内生産者が限られている中、食料自給率向上を目的として「SG」ロゴ付きの国産品の購入が政府主導で推奨されています。この枠組みの中でGAP製品は二つ星カテゴリーに位置付けられ、テレビ広告やソーシャルメディア、キャラクターを活用したブランディングなど、多様なチャネルを通じた消費者への訴求が展開されています。
マレーシアでは、政府と生産者が一体となってGAP認証製品の普及を推進しており、大手小売店から中小規模のスーパーマーケットまで幅広い流通網で取り扱われています。また、生産者自らが農業体験やエコツアーを提供するなど、消費者との直接的な接点を通じた理解促進の取り組みも進められています。
一方で、4か国に共通する課題として、消費者への直接的な情報発信や認知向上の取り組みが十分とは言えず、小売現場においてもGAP認証製品が識別しにくいケースが見られました。その結果、認証の有無が十分に認識されないまま商品が選択される可能性も示唆されています。
こうした課題に対応するためには、店頭での表示や訴求方法を工夫し、GAP認証の視認性を高めることが重要です。あわせて、各国の成功事例を共有しながら、消費者エンゲージメントの強化を図ることが求められます。
本調査を通じて、各国における取り組みの進展とともに、ASEAN共通の枠組みに対する前向きな評価が確認されました。今後は、地域間の連携を一層強化し、GAP認証の普及拡大とともに、ASEAN全体の食料バリューチェーンの高度化に向けた具体的な施策の展開が期待されます。

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タイ国のカウンターパートに対しGAP普及に向けた取り組みについて意見交換

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マレーシアのスーパーマーケット関係者とGAP認証製品に対して意見交換