トンガ王国保健省において「NCDsサービス標準作業手順書(SOP)」策定ワークショップが開催されました。
「大洋州地域(フィジー、トンガ)強靭な保健システム構築のための連携強化プロジェクト」では、2025年7月23日、トンガ王国保健省において「NCDsサービス標準作業手順書(SOP)」策定ワークショップが開催されました。
ワークショップには保健省のIT、NCDsを担当する職員らが出席し、SOPの最終案について、サービス提供現場の実情との整合性等を検証しました。
このSOPは、健康危機時にNCDsサービスを維持するため、継続すべき必須サービスを特定し、それらの実施のために各関係機関が果たすべき役割と連携、サービス提供体制や医薬供給品の確保などの手順を標準化するものです。これまでの健康危機時における経験を踏まえ、非常時に発動される災害管理体制と連動しつつ必須NCDsサービスを提供するためのガイダンスや保健分野内外関係者との連携、保健人材の心身の健康への配慮等が盛り込まれています。ワークショップでは、それぞれの内容について各部署からの参加者がグループに分かれて議論を行い、より現場の状況に合致したものになりました。
COVID-19流行時やその後の火山噴火・津波への対応において、トンガのNCDs関係者は地域社会や地方行政と連携しつつ手探りで患者のケアに努めていました。しかし、医師や看護師が混乱の中で燃え尽きてしまったり、患者がセルフケアや通院を止めてしまったりしたとの経験がワークショップ参加者から共有されました。将来の健康危機時には、保健人材がより効率的に業務に取り組めるようにすることが大切です。本プロジェクトでは引き続き、トンガの健康危機時におけるNCDsサービスの継続性とアクセス、そしてその質を保証するための取り組みを進めて参ります。
参加者によるSOPの内容に関する議論
日本人専門家による総括