【ニューズレターVol.4】デジタルイノベーション促進プロジェクト
フイエイノベーションハブにてインキュベーションプログラム修了生との集合写真
第6,7回合同調整委員会を開催
2025年7月31日、ムサンゼにあるイノベーションハブにて第6回合同調整委員会(以下、JCC)を、2026年2月12日、キガリにあるルワンダICTイノベーション省(MINICT)の会議室にて、第7回JCCをそれぞれ開催しました。第6回JCCでは、主に成果1におけるイノベーションハブの持続可能なビジネスモデルについて、主要関係者への説明及び意見収集を行いました。第7回JCCでは、起業家育成プログラムのピッチTop3だったスタートアップによる関係者向けショーケースを行った他、各成果の進捗状況をレビューし、クロージングに向けたアクション、課題と対策について確認しました。プロジェクト目標の着実な達成に向けて、引き続きルワンダ政府と協力して活動を進めていきます。
第6,7回JCCの様子
イノベーションハブにて第2期起業家育成プログラムを展開
2025年9月8日から2026年2月4日にかけて、第2地方都市のフイエとムサンゼのイノベーションハブにて、ルワンダ政府の起業家育成プログラムの一環としてプレインキュベーション及びインキュベーションプログラムを実施しました。プレインキュベーションプログラムでは、延べ31組の若手スタートアップが参加し、問題提起・ビジネスモデルキャンバス構築・市場分析・ビジネスコミュニケーション・ピッチング手法等についてトレーニングを受け、うち26組がプログラムを修了しました。続くインキュベーションプログラムには、プレインキュベーションプログラムの卒業生を含む延べ32組が参加し、MVP(実用最小限の製品)開発や財務・法務・市場開拓手法等についてトレーニングを受け、うち22組が最終ピッチに臨みプログラムを修了しました。
第2期ではAIを活用したテック系スタートアップが台頭し始め、中にはルワンダを含むアフリカ8か国で展開されている起業や就業を目指す若者の育成を支援する「Youth Connekt Africa」の地方予選で優勝するチームや、BRICS諸国の青年たちが国際的なイノベーションと発展に貢献することを目的とした「BRICS Youth Summit」へ出展するチームが誕生しました。これは、アフリカにおけるリーディングICTハブになるというルワンダの政策実現に向けた重要な成果と言えます。ルワンダにおけるICT起業家輩出エコシステムの形成は着実に前進しており、今後更なる発展が期待されます。
フイエでのプレインキュベーションプログラムの様子
ムサンゼでのインキュベーションプログラムでプレゼンを行う様子
パイロット実証として環境省及び財務経済計画省のシステム開発着手
行政サービスデジタル化の概念実証(PoC、新たなサービスの実現可能性を検証すること)の第3,4弾として、環境省(MoE)の気候変動に対応した早期警報・予測システム及び財務経済計画省(MINECOFIN)の電子政府調達における商品分類システムの開発を開始しました。本PoCでも、イノベーション促進型公共調達法(通称PPI)に基づく競争入札の結果、それぞれHYDRASOFT社、Evolve社が受注しました。いずれのシステムもAI技術を活用しており、リアルタイムの気象データの収集、分析、そして一般市民及び主要関係者への情報発信プロセスの改善や、政府調達における手作業の削減及び精度向上を実現し、プロセスをより迅速かつ効率化することが期待されます。
また、2026年2月13日、PPIにおける調達方法を規定する法令が正式に承認されました。この法令の施行により、ルワンダ政府は従来の大手・海外企業によるコモディティ調達から転換し、真に課題解決に資するアイデアや技術を有するスタートアップ・地元中小企業によるソリューション調達が可能となりました。当該法令では、調達手法として「デザインコンテスト」と「プレコマーシャル調達」の2方式が導入されています。前者は調達機関が明確な課題を提示し、応募企業がプロトタイプを開発、品質及び実現可能性に基づく評価を受ける方式、後者は市場に既存のソリューションがなく、高度な課題解決に対応するための研究開発型のアプローチです。
これらの制度改革は、ルワンダ政府の長期開発方針「Vision 2050」及び第2次国家変革戦略(NST2)と整合しており、2029年までに全ての行政サービスのデジタル化という目標達成に向けて、本プロジェクトは引き続きPoC活動の支援を進めて参ります。
PoC3 デザインコンテストの告知
PoC3 入札事前説明会の様子
PoC4 デザインコンテスト優勝チームの告知
第3期リーダーシップ開発プログラム及びパブリックスピーキング研修を実施
2025年8月22日から10月3日にかけて、ルワンダ政府の各省庁や関連機関におけるICT・デジタル担当の職員68名を対象に第3期リーダーシップ開発プログラムを実施しました。前年度同様、週1回、計6回の集合研修をキガリ市内の会場で行い、職員のソフトスキル向上及び職場・職位を超えたチームワークの強化に取り組みました。また、10月10日には、ICTセクターにおける組織文化の改革を促す試みとして、第1~3期プログラム受講者全員を対象に学びを振り返るオンラインセッションを実施し、延べ99名が参加しました。開催にあたっては、各期受講者混合で10チームに分かれ、政府に提言するプロジェクトを企画、うち8チームが企画を提出し、代表3チームが発表しました。このような組織横断的かつ職位間連携によるアプローチは、ルワンダ国内で多岐に渡るICTイニシアティブの総合的な管理・調整機能の強化に資するものと考えられます。
そして、今年度はリーダーシップ開発プログラムに加え、2025年10月28日~30日にかけてMINICT職員向けにパブリックスピーキング研修を行いました。延べ33名が参加し、うち21名が修了しました。本研修を通じて、MINICT職員の講演スキル及びステークホルダー・エンゲージメント能力の向上に貢献しました。
第3期リーダーシップ開発プログラム集合研修の様子
MINICTパブリックスピーキング研修の様子
TRANSFORM AFRICA SUMMIT 2025に出展しプロジェクト成果を発信
2025年11月12日から14日にかけて、ギニアの首都コナクリで開催された「Transform Africa Summit 2025」(TAS2025)において、カウンターパート機関であるルワンダ情報化振興局(RISA)との協力の下、本プロジェクトの成果や活動を発信を行うブースを出展しました。TAS2025は、アフリカの各国首脳や起業家、投資家等が集まり、AIやデジタルインクルージョンに関する重要な課題を議論する国際的なイベントで、第7回目となる今回、西アフリカのギニアで開催されるのは初となりました。プロジェクト成果・活動の紹介を通じて、多くの来場者からICT人材育成への期待の声が寄せられ、JICAの技術協力の重要性が改めて確認されました。また、第2期起業家育成プログラムに参加していたAIスタートアップであるYezaAfricaとDentalSightAIがソリューションのデモを行い、大きな注目を集めました。YezaAfricaはドローン関連のパートナーシップを開拓、DentalSightAIは口腔ケア分野の高いニーズを確認、そして今後に繋がる商談も獲得できました。ルワンダ国内だけでは市場規模が小さいため、このような形で海外に販路を拡大していくことは、彼らにとって非常に重要かつ有効なアプローチであると言えます。
Transform Africa Summit 2025の展示ブースにて来場客対応をしている様子
■プロジェクト情報発信
JICA
プロジェクトページ
https://www.jica.go.jp/oda/project/202005081/index.html
JICA
ルワンダ事務所 X(Twitter)アカウント
@JicainRwanda
■お問い合わせ
E-mail: jica_dxlab@jica.go.jp
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