地方行政機関への普及啓発研修:Mastering Cybersecurity Hygiene and Online Scam Preventionの開催(2026年6月26日、7月3日)
2026年6月26日にシアヌークビル州、2026年7月3日にカンポット州にて、地方行政機関の職員を対象とした普及啓発研修「Mastering Cybersecurity Hygiene and Online Scam Prevention」を開催しました。
本プロジェクトでは、政府職員のサイバーセキュリティ意識向上および安全なデジタル利用の促進を目的とした普及啓発活動を実施しています。今回の研修は、安全なデジタル利用に必要な基本的なサイバーセキュリティ対策やオンライン詐欺への対応方法の理解を促すことを目的に実施され、郵政電気通信省(Ministry of Post and Telecommunications, MPTC)職員が研修の計画策定と運営を務めました。
本研修では、MPTC職員が講師となり、以下の4つのテーマについて講義を行いました。
(1) サイバーセキュリティの基本対策/Cybersecurity Hygiene Fundamentals
デジタル社会に向けたサイバーセキュリティの重要性をはじめ、強固なパスワードの作成方法、二要素認証(2FA)の設定、ソフトウェアやモバイルアプリの定期的な更新など、基本的なセキュリティ対策の説明。
(2) デジタルツールの安全な利用/Securing Digital Tools
メッセージアプリのプライバシー設定やアカウント保護対策、公衆Wi-Fi利用時のリスク、モバイルバンキング利用時の注意点など、日常的に利用されるデジタルサービスの安全な利用方法の解説。
(3) オンライン詐欺の手口と対策/Anatomy of Online Scams
フィッシングメールからの偽サイトへの誘導、不正リンクによる攻撃、銀行職員を装ったなりすまし詐欺など、代表的なオンライン詐欺の手口についての事例紹介。
(4) オンライン金融詐欺と新たな脅威/Pig Butchering Scam and Emerging Technologies
投資話などを利用して被害者を誘導するオンライン金融詐欺の解説に加え、AI技術を悪用したディープフェイク動画や音声偽装といった新たな脅威の事例紹介。
この普及啓発研修には、シハヌークビル州では57名、カンポット州では66名の行政機関職員が参加しました。参加者は、講義や事例紹介、活発な意見交換を通じて、サイバー脅威やオンライン詐欺の手口に対する理解を深めるとともに、インシデント発生時の適切な対応方法について学びました。また、被害発生時の初動対応や関係当局への通報手順についても理解を深め、安全なデジタル利用の推進に必要な知識を習得しました。
本研修を通じて、参加者は安全なデジタル利用のための基本的な知識を深めるとともに、巧妙化・多様化するフィッシングやなりすまし詐欺といったオンライン上の脅威への認識を向上させることができました。今後、研修で得られた知識や経験が各機関におけるセキュリティ意識の向上と安全なデジタル規範の実践に活用されることで、カンボジア全体のサイバーセキュリティ対応能力の向上に寄与することが期待されます。
また、本研修は、サイバーセキュリティ人材の育成や行政機関におけるセキュリティ意識の向上、安全なデジタル基盤の確保を通じて、デジタル化の推進を支える取組として、日本政府が掲げる成長戦略における「デジタル・サイバーセキュリティ」分野の方向性とも合致しています。特に、行政機関職員のサイバーセキュリティ対応能力の向上や、オンライン詐欺を含むサイバー脅威への対処能力の強化は、安全・安心なデジタル社会の実現と持続的な経済成長を支える基盤づくりに資するものです。
シハヌークビル
カンポット