第三国研修のフォローアップ: Blue Team 研修の開催
2025年3月20日から3月21日の日程で、カンボジア国内の政府機関及び重要インフラ事業者を対象にBlue Team 研修をシェムリアップにて開催しました。
このBlue Team 研修では、1月にインドネシアで開催された第三国研修に参加した郵政電気通信省(Ministry of Post and Telecommunications, MPTC)職員 4名がインストラクターを務めました。この4名はBlue Team 研修のRed Teamとして、サイバー攻撃防御演習における攻撃シナリオの設計、仮想環境(Cyber Range)上の演習用システム構築、演習のためのサイバー攻撃者といった役割を担いました。
このBlue Team研修には、MPTCにおいてサイバーセキュリティに関わる部署の職員 7名に加え、経済財政省(租税総局)、産業科学技術イノベーション省、商業省やカンボジア国立銀行などの他省庁、カンボジア電力公社及びプノンペン水道公社などの重要インフラ事業者から12名、合計 19名が参加しました。
Blue Team研修は、サイバーセキュリティの実務に基づき、(1)サイバー攻撃に対する防御と調査手法に関する講義、(2)実践的なサイバー演習、(3)インシデント報告という3つのセッションで構成されました。サイバー演習では、参加者は5名1組のBlue Teamとしてグループ分けされ、それぞれに割り当てられた仮想システムに対して、Red Teamによるサイバー攻撃からの防御に取り組みました。次のインシデント報告のセッションでは、各Blue Teamが演習中に受けたサイバー攻撃を調査手法にて特定し、サイバー攻撃後の仮想システムへの対処法について説明しました。
このような研修を通じて、カンボジア国内の関係機関での「サイバー攻撃防御」の技術力向上と共に、持続可能なセキュリティ体制の確立が進められていくことが期待されます。