日本の顧みられない熱帯病(NTDs)に関する会合出席、エーザイ社訪問
日本の顧みられない熱帯病(NTDs)に関する会合出席
2024年9月19日、顧みられない熱帯病(Neglected Tropical Diseases: NTDs)の制圧に向けたこれまでの日本政府及び日本の民間組織等の成果を祝うと共に、今後の支援や協力方法を議論する会合に本プロジェクトからチーフアドバイザーが参加しました。
本会合は、東京の衆議院第二議員会館にて、Bridges to Development、Uniting to Combat NTDs、特定非営利活動法人SDGs ・プロミス・ジャパンの共催により開催されました。Bridges to Development(持続的な開発における健康と教育の改善に取り組む米国系NGO団体)は、武田薬品工業社のグローバルCSRプログラムの助成を受けてパプアニューギニア独立国及びバヌアツ共和国にてリンパ系フィラリア症(LF)を含めたNTDs制圧プログラムを実施しており、その成果を発表しました。チーフアドバイザーからは、JICAのこれまでの大洋州でのLFへの貢献の歴史や、このNTDs制圧プログラムの一端を担っているパプアニューギニア・西ニューブリテン州での本プロジェクトの具体的な活動内容や今後の計画等について説明を行いました。また、プログラム発表に続いて、「日本のNTDs撲滅への役割」というテーマでパネルディスカッションが行われました。このディスカッションでは、日本の製薬企業、大学、JICAが参加し、それぞれの立場からNTDs制圧に向けた取り組みについて意見を交わしました。
本会合には、パプアニューギニア及びバヌアツの保健省関係者、世界保健機関(WHO)両国事務所や西太平洋地域事務局(WPRO)、南東アジア地域事務局(SEARO)、アフリカ地域事務局(AFRO)、日豪の大学関係者、日本の製薬会社、国内外のNGO・NPOなど、多岐にわたる団体が参加しました。このような場を通じて、NTDs制圧が多層的な連携や多国間の協力によって推進されることを再認識し、さらなる連携強化を確認する重要な機会となりました。
本プロジェクト発表の様子
集合写真
エーザイ本社訪問
本邦滞在中、プログラム・チーフアドバイザーがエーザイ本社(東京都文京区)を訪問し、プロジェクト進捗や現場活動状況について情報共有を行いました。駆虫薬の集団投薬(MDA)の使用薬剤の一つ、ジエチルカルバマジン錠(DEC)は、同社よりWHOを通じてパプアニューギニア国に無償提供いただいており、活動に欠かせない重要なパートナー機関です。今回、同席いただいたサステイナビリティ部の皆様との意見交換では、他国でのMDA経験や現在のパプアニューギニアへのDEC錠の出荷状況等を共有いただき、本プロジェクトからは現地でのMDA実施状況をお伝えして、今後の連携強化を確認しました。この訪問は、双方の協力をさらに深化させる有意義な機会となりました。
プロジェクト進捗や活動内容の報告
同社サステイナビリティ部の皆様との写真