About Machine Translation

This site uses machine translation. Please note that it may not always be accurate and may differ from the original Japanese text.
This website uses a generative AI

D型肝炎に関する共同研究論文が国際学術誌『Cancers』に掲載され高い評価を受けました

本プロジェクトは、日本モンゴル病院が大学病院として重要な役割であるモンゴル国民の健康に寄与するための研究能力の向上に努めております。このたび、日本モンゴル病院と徳島大学の共同研究が、国際的な学術雑誌『Cancers』に掲載されました。本研究は、モンゴルにおけるD型肝炎(HDV)の発がんのメカニズムを解明するもので、国際的に高い評価を受けました。

モンゴルにおけるD型肝炎の課題

モンゴルではB型肝炎ウイルス(HBV)やC型肝炎ウイルス(HCV)の感染率が高く、特にHDVの感染率は世界最高水準にあります。HBV感染者の60%以上がHDVにも重複感染しており、肝疾患の進行が早いことから公衆衛生上の重要な課題となっております。しかし、これまでモンゴルにおけるHDV感染と肝細胞癌(HCC)の関連性に関するデータは限られていました。

研究概要と成果

本研究では、2020年8月から2024年7月までに日本モンゴル病院で診断された49例のHCC患者を対象に、臨床病理学的な分析を行いました。その結果、55.1%がHBV感染者であり、28.6%がHDV陽性でした。さらに、C型肝炎ウイルス(HCV)を含めると、75.5%のHCC患者がウイルス性肝炎に感染していることが明らかになりました。特に、HDV陽性の症例ではCD4陽性T細胞の浸潤が顕著であり、CD8陽性細胞は少ないという特徴が確認されました。この結果から、HDV感染の診断にはCD4/CD8免疫染色が有用である可能性が示唆されました。

共同研究の意義と今後の展望

本研究から、HDV感染の診断にはCD4/CD8免疫染色が有用である可能性が示されました。しかし、現在モンゴルではHDVのルーチン検査がほとんど行われておりません。HDV感染の早期診断と治療の普及は、肝疾患の進行を抑え、患者のQOL向上に不可欠なものです。HDV関連HCCの特性を明らかにした本研究は、今後のHDVスクリーニング普及と早期診断体制強化の重要性を示しています。

モンゴルにおけるHDVスクリーニングの普及、診断技術の向上に向けたさらなる研究が求められます。本プロジェクトは引き続き、モンゴルの公衆衛生向上と医療研究の発展に貢献していく所存です。モンゴル国内におけるD型肝炎に関する理解が深まり、モンゴル国民の健康が改善されることを心より願うものです。

論文へのアクセス

画像

共同研究に係る協議の様子:
共同研究チームは定期的に会議を開催し、研究の進捗や成果の活用方法について協議行い、持続可能な研究体制の構築に向けて支援を行っております。

画像