News#21 METRAP-Maputo 第3国研修 / 公共交通研修 in ケープタウン(2025年8月)
METRAP-Maputo主催の第3国研修が2025年7月21日から30日まで南アフリカのケープタウン市で開催され、DMTT局長・職員、DMIU職員、EMME職員、EMTPM職員が参加しました。JICA専門家からは、業務主任、副業務主任、通訳、現地コーディネーターが現地活動に同行しました。
このプログラムの目的は、参加者とケープタウン市職員とのコミュニケーションを促進し、参加者が同市のBRTシステム「MyCiTi」の経験から学ぶことです。MyCiTiは、2010年FIFAワールドカップを契機に整備されて以来、15年の運用経験があり、南部アフリカ地域におけるBRTを含む公共交通サービスの先駆者といえます。
研修員は、運営会社、運行管理システム、ソフトウェア、コールセンター、維持費、自動料金収受システムの現状と将来計画など、MyCiTiのさまざまな内容を学びました。また、バス停、信号、車両、整備中のフェーズ2Aなど、MyCiTiのインフラ整備についても学びました。これには、VOC(Veichle Operation Company:MyCiTi運行会社:市と契約)の仕組み、BRT専用のスカイサークル・フライオーバー、電動バスの検討、充電ステーションを備えた発着所施設、バスターミナルにおける民間開発業者との統合開発計画などが含まれました。さらに、参加者はブランディングと広報戦略についても学びました。
また、研修員は交通管理センターとVOCデポの視察、ケープタウン大学でのワークショップに参加しました。また、フェーズ2の建設現場を訪問し、MyCiTiバスに乗車し、MyCiTiカードを使って異なるルートを乗り継ぐエクスカーションにも参加した。これにより、システムの使用やグーグルマップでのルート検索を実践的に経験することができました。
この研修では、革新的な運行アプローチ、インフラ計画、非正規バス事業者との連携の重要性、効果的な広報活動の重要性など、貴重な見識を得ることができました。研修員により、学んだことを踏まえて、自部署向けの報告書の作成、現在、世界銀行が資金を提供するBRTプロジェクト「MOVE-Maputo」への参加と提言の実施、今後マプトで開催される「持続可能なモビリティ・ウィーク」で、その成果の発表などを、今後の活動とするとの議論がなされました。研修を受けたマプト市職員は、BRT導入に成功したケープタウンの教訓を生かし、マプトの都市交通改善に向けた貢献されると期待されます。
- DMTT: マプト市役所 運輸交通局
- DMIU: マプト市役所 都市インフラメンテナンス局
- EMME: マプト市役所 モビリティ・パーキング公社
- EMTPM: マプト市役所 バス公社
ケープタウン市交通局の講師と研修員( DMTT局長、職員、DMIU職員、EMME職員、EMTPM職員)
講義の様子
現地視察の様子