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猛暑や病気に負けない!日本の最新技術でインドネシアの「食卓の主役」を守る〜トウガラシ・トマトの品種開発プロジェクトが始動〜

猛暑や病気に負けない!日本の最新技術でインドネシアの「食卓の主役」を守る〜トウガラシ・トマトの品種開発プロジェクトが始動〜

日本の科学技術で地球規模の課題解決を目指す国際協力プロジェクト(SATREPS)として採択された「熱帯地域における持続的野菜生産のためのトウガラシ、トマトの革新的な育種技術開発」(研究代表者 筑波大学 康承源)のキックオフミーティング及びシンポジウムを、2023年12月7日にパジャジャラン大学で開催しました。

気候変動による異常な暑さは世界中で深刻な問題となっています。特にインドネシアのような熱帯地域では、これまで通りに野菜を育てることが難しくなり、収穫量が大きく減ってしまうなど、農家の生活や食料の安定供給に深刻な影響が出ています。さらに、インドネシアのように露地栽培が中心の地域では、雨季になると病気が蔓延しやすくなり、これも収穫量を減らす一因となっています。

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写真:インドネシアの「食卓の主役」トマトとトウガラシ①

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写真:インドネシアの「食卓の主役」トマトとトウガラシ②

本プロジェクトでは、気候変動の影響を強く受けているインドネシアにおいて、人々の食生活に欠かせない野菜であるトマトとトウガラシを対象とします。目標は、暑さに負けないトマトと病気(炭疽病)に強いトウガラシの新しい品種を、最新の遺伝子技術(ゲノム編集など)を使って、従来の何倍も速く開発するための技術の確立とそれを普及していく研究拠点の基盤を構築することです。

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写真:トウガラシの炭疽病

プロジェクトのキックオフミーティングには、国際共同研究プロジェクトチームに加え、日本大使館、国際協力機構(JICA)が参加しました。プロジェクトチームは、以下の機関によって組織されています。

  • 日本側: 筑波大学、国際農林水産業研究センター(JIRCAS)、宮城大学
  • インドネシア側: パジャジャラン大学(UNPAD)、国立研究革新庁(BRIN)、農業省農業技術標準化研究所(BSIP)

ミーティングでは、「このプロジェクトが、将来的にインドネシアの食料安全保障を強化し、両国の絆を深め、農家の生活を安定させる大きな一歩になる」と、高い期待が表明されました。

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写真:キックオフミーティングの様子

シンポジウムは、「Genetic Enhancement of Crop Resilience and the Role of Biodiversity(作物の強靭性を高める遺伝子の力と生物多様性の役割)」」をテーマに開催されました。プロジェクト紹介に加え、BRINや台湾のWorld Vegetable Center研究員による特別講義や活発な意見交換が行われました。100人以上の未来の農業を担うパジャジャラン大学の学生や一般参加者が熱心に耳を傾け、気候変動下の食料問題を解決するための研究への関心と熱意の高さが伺えました。

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写真:シンポジウムの様子

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写真:研究代表者の筑波大学康承源准教授による基調講演

今後、暑さや病気に強い新しい品種をインドネシアで普及させるだけでなく、新品種の利用促進の基盤となる「Center of Advanced Breeding Technique (CAB-Tech)」をパジャジャラン大学内に設立します。これは、将来的にはトウガラシ・トマト以外の熱帯の環境に適したさまざまな野菜品種の開発を可能にするインドネシア発の研究拠点となります。この取り組みを通じて、農家の収入安定を実現し、日本とインドネシア両国の絆を深めることを目指します。

これらの取り組みにて、日本の先端技術とインドネシアの豊かな資源と知見を結集し、気候変動という地球規模の課題に挑みます。このプロジェクトで確立する迅速な育種技術によって、急速な人口増加と経済成長が見込まれる東南アジアやサブサハラ・アフリカなどの熱帯地域全体における持続的な野菜生産への貢献が可能になります。

「ODA見える化サイト」では、この国際共同研究がどのように進んでいるのか、現地でどんな成果が出ているのかを、今後も分かりやすくお届けしていきます。未来の食卓を守る挑戦に、ぜひご注目ください!

本プロジェクトの概要は、以下をご覧ください。