2025.3.12 エルサルバドルのアカフトラ市ラ・コケラ村を訪問し、地域防災の現状について確認しました
2025年3月12日、京都大学防災研究所の中野准教授は、エルサルバドル国立大学(UES)の研究者、及び中央政府やソンソナテ県、アカフトラ市の市民防災局職員と共に、エルサルバドルの研究対象地域であるアカフトラ港に隣接するラ・コケラ村を訪問し、防災全般に係る地域住民の取り組みについてヒアリングしました。当日、会場となったラ・コケラ村小学校には住民組織(村落開発協会)代表の他、住民による防災委員会のメンバー約20名が集まり、活発に地域の現状について意見交換を行いました。
ラ・コケラ村の人々が日頃困っている問題は、大雨の度に川の上流から流されてくる大木やごみによって堰ができ、そこから川が氾濫し、地域に洪水をもたらすことでした。また、ハリケーンがくると高潮が浜辺から住宅地域に浸水するだけでなく、高潮が川を遡ることで更に内陸の地域に洪水を招くことから、防災委員会では川の水位について監視する係が決められていました。
今回住民の集まったラ・コケラ村小学校は、アカフトラ港に隣接する浜辺からわずか数メートル内陸に入ったところに立地し、近くには河口もあります。2020年から津波を想定した避難訓練も実施されているとのことですが、避難ルートには学校から近い川の脇を通る道がありました。今後は、ラ・コケラ村の住民や学校を対象に、地震・津波防災教育の実施や避難訓練を実施していくことを確認しました。
エルサルバドル国立大学のエルナンデス教授が本プロジェクトの意義について説明しました。
ラ・コケラ村防災委員会のメンバー。