統合的ワンヘルスアプローチによる人獣共通マラリアの持続的制御法の開発
Project for the Sustainable Control of Zoonotic Malaria through an Integrated Approach
実施中案件
- 国名
- マレーシア
- 事業
- 技術協力
- 課題
- 保健医療
- 協力期間
- 2025年4月~2030年3月
プロジェクト紹介
マレーシアではヒト感染性のマラリアがほぼ撲滅されましたが、2017年以来、特に旧世界ザル(オナガザル科)を宿主とする人獣共通マラリア(主にPlasmodium knowlesi(Pk)による二日熱マラリア)のヒト感染例の報告件数が毎年数千人規模で続いており、そのうちの多くがボルネオ島のサバ州での報告です。
現在のところ、媒介蚊を介したヒト間での伝播は証明されていませんが、感染者数増が続けば、いずれヒト間で伝播する能力を獲得し、東南アジアから世界に流行域が拡大する恐れがあります。人獣共通マラリアから地域住民や旅行者を守るとともに、地域を越えた世界への感染拡大を阻止するためには、早急に根拠のある具体的な対応手段等の開発が必要です。このためには人獣共通マラリアの媒介蚊及び自然宿主であるサルの感染動態、ならびに病原体伝播を規定する因子など様々な要因を解明する必要があります。
本事業は、マレーシアのサバ州において、サル、蚊、ヒトの感染動態モニタリングと感染リスク評価のための方法論の開発、新規診断法の開発、ドローンを用いた媒介蚊制御法の開発、リスク教育プログラムの開発およびワンヘルスアプローチ実施体制の強化を行うことにより、統合的ワンヘルスアプローチによる人獣共通マラリアの持続的制御の方法論の開発を図り、もってその制御法がマレーシアの他州及び他の浸淫国への普及に寄与するものです。
【上位目標】
プロジェクトが開発した統合的ワンヘルスアプローチによる人獣共通マラリアの持続的制御法がマレーシアの他州および他の浸淫国に普及している。
【プロジェクト目標】
統合的ワンヘルスアプローチによる人獣共通マラリアの持続的制御の方法論がマレーシア国サバ州の研究取り組みを通じて開発される。
【成果】
成果1:サル、蚊、ヒトの人獣共通マラリア原虫(Pkを含むが、これに限定されない)の感染率モニタリングと3つの宿主全てに感染する原虫種の分子生物学的解析を通じて、人獣共通マラリアのヒト感染リスク評価のための方法論が開発される。
成果2:Pkマラリア新規診断法が開発される。
成果3:ドローンを用いたマラリア媒介蚊(幼虫)制御法の新規方法論が開発される。
成果4:感染者数や重症者数の低減に有効な人獣共通マラリアのリスク教育プログラムが開発される。
成果5:ヒト、動物、環境セクターの関係機関(研究機関、行政機関、教育機関、民間企業、コミュニティ等)の連携によるワンヘルスアプローチの実施体制が強化される。
協力地域地図

