【パプアニューギニア】製薬会社エーザイよりMDA実施に向けCOVID-19対策用マスクとグローブを寄贈いただきました

2021年5月18日

民間の製薬会社であるエーザイ株式会社(エーザイ)より寄贈されたマスク5万枚と手袋3万5千枚がパプアニューギニア(PNG)に届きました。これらの寄贈品はリンパ系フィラリア制圧支援におけるCOVID-19対策の一環として、今年度、東ニューブリテン州と西ニューブリテン州で予定している集団投薬(MDA)(注1)にて活用する予定です。今回の寄贈については、PNGの全国紙「The National」でも紹介されました。

【画像】寄贈品とカウンターパート・JICA PNG事務所員・プロジェクト専門家

【画像】PNG保健省とWHO PNG事務所所属のカウンターパート

エーザイはリンパ系フィラリア症制圧に向け、MDAで使用するジエチルカルバマジン錠(DEC)をWHOに無償提供しており、大洋州広域フィラリア対策プロジェクトとも非常に関わりの深い企業です。
PNGにおいては、ニューアイルランド州(2014-2018)、東ニューブリテン州(2019年-現在)のMDA実施時にエーザイから供与を受けたDECを使用しています。さらに、今年度から西ニューブリテン州で始まるMDAでも同様にエーザイ供与のDECが活用されます。

【画像】東ニューブリテン州でのMDAの風景(2019年)

PNGではWHO主導のもと、リンパ系フィラリア制圧に向け保健省や州保健局が中心となり取り組んでいますが、エーザイのような民間企業からの薬剤等の無償提供をはじめ、研究機関、開発パートナーなど官民連携による継続的な支援が実施されています。

COVID-19流行下である現在、MDA実施に当たってはこれまで以上に綿密な準備が必要です。本プロジェクトでも今回のエーザイからの寄贈品を有効活用し、十分な感染予防に留意しながら、コミュニティでのMDA実施支援を通しリンパ系フィラリア制圧に向けた協力を継続していきます。

(注1)リンパ系フィラリア感染流行地域での伝播阻止を目的とした集団投薬(MDA:Mass Drug Administration)。MDAの適正完了後のリンパ系フィラリア伝播状況の評価を目的とした調査(TAS:Transmission Assessment Survey)の実施とともに、大洋州リンパ系フィラリア制圧計画に掲げられています。