能力強化ワークショップ開始!

2022年9月30日

コンゴ民主共和国国立職業訓練機構能力プロジェクトフェーズ2では、国立職業訓練機構(仏:Institut National de Préparation Professionnelle , « 略称:INPP »)が自律的・持続的に、国や産業界、労働市場のニーズに応えた質の高い訓練を実施できることを目指しています。職業訓練を行うのは当然「人」ですので、当プロジェクトでは人材育成に重点を置いています。

そうした中、日本人職業訓練専門家による指導の下、「訓練管理の制度化」をテーマにINPP職員の能力強化研修・ワークショップを2022年7月25日から9月2日にかけて、計5件実施しました。本研修の主な目的は以下の2つです。
1)INPPが訓練コースの企画→実施→評価→改善という一連のサイクルを回すための「執務要領(業務マニュアル)」を作成し、各部署に導入するための能力強化
2)実際の訓練ニーズを把握するため、産業界・行政機関などの関係者で構成される「常設諮問委員会」(仏:Comité Consultatif Permanent « 略称:CCP »)を、INPP各地方校が設置するための能力強化

1)について、PDCAに基づく「訓練管理サイクル」に精通しているINPP職員10名と協力し、執務要領のたたき台を作りました。その後、INPP本部と地方校の関係者70名近くを集め、文書のブラッシュアップを行いました。その結果、3つの執務要領(本部用、地方校用、訓練科用)が策定されました。来年以降、これら執務要領を用いて訓練管理サイクルをINPP自身の手で回すことができるようまずは試行し、執務要領の更なるアップデートを実施していきます。

2)について、地方校の担当者と一緒に、CCPの設置・開催にあたって必要な作業を洗い出し、CCP設置・開催のための「執務要領」およびアクションプランの雛形を作成しました。ワークショップ後半では、各担当者がその雛形に基づいて、自分の所属校のアクションプランを立てられるよう技術移転を行いました。また、産業界や行政機関などに対しCCPへの参加を呼び掛ける「CCP紹介ビデオ」も作成しました。
早速、今年(2022年)の年末に各地方校がそれぞれ作成したアクションプランに沿って準備を進め、CCPを順次開催する予定です。「CCP紹介ビデオ」も活用してくれることでしょう。CCP本番では、本部職員も出張して参加し、どのように運営されているかモニタリングを行います。モニタリング結果に基づき、CCPの執務要領についても、今後アップデートを重ねていく予定です。

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執務要領案開発および導入研修実施準備ワークショップの様子

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執務要領案開発および導入研修の様子

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CCP開催に係る執務要領作成および導入研修の様子