PCM研修を開催

2022年3月14日

2021年11月8日から12日の5日間、フィジー水産省の各部局からのカウンターパートを対象にPCM研修を実施しました。PCM(プロジェクト・サイクル・マネジメント)手法とは、開発援助プロジェクトの計画・実施・評価という一連のサイクルを「プロジェクト・デザイン・マトリックス(PDM)」と呼ばれるプロジェクト概要表を用いて管理運営する方法のことを意味します。

2021年6月にプロジェクト専門家は、SDG14達成に係る能力向上のために、どのような研修をJICAに開催してほしいか、フィジー水産省各部局のカウンターパートを対象として事前に要望を調査していました。その結果、「プロジェクトマネージメントに関する研修を受けたい」と希望する部局が多く見受けられました。これら要望に応えるために、PCM研修を開催することで、部局毎で抱える問題を明確化し、それら課題の解決に向けた計画の立案までの流れを習得してもらうことにしました。

本研修には、フィジー水産省から9部局の職員(合計13名)が参加しました。また、JICA本部からは、杉山水産専門員にも講師として遠隔で参加してもらい、参加者はPCM手法のイロハをワークショップ形式で学ぶことができました。その後、現地ではプロジェクト専門家(2名)がフォローを行い、水産省各部局が実際に抱える問題をPCM手法を用いて分析しました。さらには、分析した課題の解決に向けた「小規模プロジェクト」を自ら計画立案する実習も行い、研修の最後には全研修生の前で、自分たちが考えた「小規模プロジェクト」をプレゼンテーションしてもらいました。

本研修では、参加者同士の活発な議論を通して、自らが抱える課題を分析することができただけでなく、自ら小規模プロジェクトを計画することで、プロジェクトマネージメントに関する手法を習得してもらうことができました。加えて、自分たちが計画することで、プロジェクトのオーナーシップの醸成や積極的な活動も期待されます。今後、カウンターパートは、各部局に戻り、同僚や漁民らと再度議論することで、小規模プロジェクトの計画をブラッシュアップしてもらいます。また、プロジェクト専門家もそのフォローを行うとともに、小規模プロジェクトの実施に着手してもらえるようにサポートしていきます。

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JICA本部から遠隔で講義

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プロジェクト専門家からの講義もあります

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実習では活発な議論

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各部局の課題を分析します