【インドネシア】医師・看護師に対するスケジュールドケア

2022年1月20日

首都ジャカルタのインドネシア大学病院を皮切りに、「スケジュールドケア」の活動がはじまりました。これは日本の集中治療専門医師・看護師が現地の集中治療室勤務の医療従事者に対して治療や看護のアドバイスを定期的に行うものです。日本人専門家は、インターネットを介して、まさにその日現地のICUに入院している患者に関する治療方針や現場の医師・看護師の抱える課題を聞き、専門的なインプットや議論を通じて解決に導いていきます。

医師向けに実施したスケジュールドケアでは、新型コロナウイルス感染症による呼吸不全や、破傷風、くも膜下出血などの症例についての治療方針や、どのような薬をどのタイミングで使用するかなどの、具体的な治療方法についての議論が活発に行われました。看護師のスケジュールドケアでも同様に、重症肺炎の患者などに対する日々のケアや看護戦略について意見交換が行われました。特に看護師のスケジュールドケアでは多くの質問が寄せられ、当初予定していた1時間では収まらずに時間を延長するなど、日本の集中治療のスキルを学びたいという現地医療従事者の熱意を垣間見ることができました。

インドネシア大学病院におけるスケジュールドケアは、2021年12月からこれまでに計12回(15症例)が実施され、今後も活動期間が終了するまで毎週定期的に行われる予定です。また同国では、南スラウェシ州都マカッサルにあるハサヌディン大学病院に対しても、2022年1月よりスケジュールドケアを実施しています。今後、両大学病院では、スケジュールドケアを継続しつつ、フォローアップセッションやセミナー等、様々な活動が展開される予定です。

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