【ボリビア】新型コロナ専用ICUドームにおける医師・看護師向け能力強化

2022年4月4日

ボリビア国におけるプロジェクトの対象病院である「日本病院」は、当国第2の都市、サンタ・クルス県サンタ・クルス市の保健医療サービスの拠点として、1986年に日本の無償資金協力により建設されました。当時の名称「サンタ・クルス総合病院」から、1994年には「日本病院」に改称され、80年代より継続的にJICAの技術協力プロジェクトが実施され、地域拠点としての役割も果たす重要な医療機関です。

新型コロナウイルス感染症対策においても、日本病院は地域の保健医療サービスの要として、COVID-19患者専用ICUを設けた「特設ドーム」2棟を設置し、対応に奮闘してきました。本プロジェクトでは、そのドームで活躍する医師・看護師らを対象に、2022年2月にリアルタイム型オンライン研修を開始しています。

続く3月末には「新型コロナICUドーム」用の医療機材を供与しました。現地の医師・看護師らは、ピカピカの血液ガス分析装置や超音波診断装置などを見て「クリスマスプレゼントをもらった子供のように嬉しい。」と喜んでいました。特にコロナ禍では妊婦の重症患者が多く搬送され、限られた機材での対応に苦慮したとのことで、同機材の活用による保健医療サービスの改善が大いに期待されます。

これを受け、4月には在ボリビア日本国大使館の伯耆田(ほうきだ)修大使がプロジェクトサイトを視察され、カウンターパートおよびプロジェクトの現地要員より協力内容の説明を受けられました。また、本プロジェクトの関係者には、同病院の35年前の建設当初や、90年代の技術協力プロジェクトに関わっていたメンバーもおり、長きにわたる日本病院における協力が両国の絆を脈々と紡いでいます。日本からはるか遠いボリビアで、心の通った協力が行われています。

活動現場での写真

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伯耆田修大使によるプロジェクトサイト視察の様子(コロナICUドーム前)

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カウンターパートのCOVID-19ICU看護師ら

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COVID-19患者の治療にあたる看護師

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プロジェクトの研修教材を予習中の看護師

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プロジェクトで供与された超音波診断装置

【画像】医師とのリアルタイムオンライン研修の様子