【パラオ】医師・看護師に対するスケジュールドケア

2022年5月20日

パラオの首都コロールにある国内唯一の総合病院であるベラウ国立病院では、4月7日からスケジュールドケアを開始しました。これは日本の集中治療専門医師・看護師が現地の集中治療室勤務の医療従事者に対して治療や看護のアドバイスを定期的(週1回)に行うものです。

医師向けに実施したスケジュールドケアでは、国外移送を検討している重篤な患者に対して、新型コロナウイルス感染症の蔓延により移送できない場合の治療方針の提案や治療内容に対する意見交換が行われました。また、看護師向けのスケジュールドケアでは、研修で患者のせん妄(病気や薬の影響で一時的に意識障害や認知機能の低下などが生じる精神状態)に関する評価スケールを活用した症例についての意見交換が行われました。スケジュールドケア参加者からは、「とても助けになるセッションで、我々の日々の取り組みに役立つ内容だった。」「ICUのスペシャリストと患者の治療に関する議論の場を持つことができることはとても幸運だ。」といったコメントがありました。

ベラウ国立病院におけるスケジュールドケアは、2022年4月からこれまでに計6回、急性心筋梗塞や慢性膵炎の急性増悪など6症例を扱い、好評を得ています。

活動現場での写真

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スケジュールドケアを受けるICU医師