マンスリーレポート(2018年1月号)

2018年2月1日

『みんなの学校:住民参加による教育開発プロジェクトフェーズ2』では、初等教育分野と中等教育分野、二つの分野にて活動しています。初等教育分野においては、住民支援の校外学習に効果的なツールを導入することですべての児童の“読み書き”と“計算”の基礎学力改善を目指す『質のミニマム・パッケージ』の開発と普及に取り組み、中等教育分野においては、アクセス、格差解消、教育の質の改善など、様々な教育開発課題の改善に貢献する“機能する”学校運営委員会(COGES)モデルの全国普及を進めています。
「初等教育分野」では、先月実施した各種研修を受け、月の初めに研修を受講した各校ファシリテーター代表による校内研修が実施されるとともに、対象児童への算数ドリルおよび読み書き副教材を配布しました。これにより、今月上旬には2017/2018年度の『質のミニマムパッケージ算数・読み書き統合モデル』開発パイロット活動対象の53校にて、約7000名の児童を対象とした「質のミニマム・パッケージ」読み書き・算数の校外学習が開始しました。すべての学校にて、授業後の補習が教員ファシリテーターを中心に行われ、さらに、帰宅した子どもたちを集めた夜間学習がコミュニティファシリテーターを中心に小村落ごとに実施されています。学年もバラバラで授業とは異なる顔ぶれの児童や“先生”とのいつもとは異なる活動の数々に、初めは子どもたちも戸惑いを見せましたが、あっという間に、個人で取り組む算数ドリル活動や読み書きのグループ活動、さらにはおじいちゃん先生やお姉ちゃん先生とのやり取りにも慣れ、長年染みついた「授業」の感覚がなかなか抜けない教員たちを尻目に、嬉々として活動に参加しています。
一方の「中等教育分野」では現在、対象4州の各県において、ニジェール初となる「中等COGES連合」が立ち上がっています。昨年度12月まで実施された各種研修を受け、各村落にて「中等COGES連合」を設置する必要性が協議された後、現在も協議中のニアメを除く、ドッソ、マラディ、タウアの3州においては、ほぼ全中等COGESが連合への参加を表明しました。それを受け、今月末より各県にて「中等COGES連合」事務局メンバーを選出する投票選挙総会が開催され、続々と中等COGES連合の設置が進められています。

【画像】

「質のミニマム・パッケージ統合モデル」読み書き活動様子

【画像】

中等COGES連合事務局メンバー選挙総会様子