マンスリーレポート(2019年3月号)

2019年3月31日

『みんなの学校:住民参加による教育開発プロジェクトフェーズ2』では、初等教育分野と中等教育分野、二つの分野にて活動しています。初等教育分野においては、住民支援の校外学習に効果的なツールを導入することですべての児童の“読み書き”と“計算”の基礎学力改善を目指す『質のミニマムパッケージ』の開発と普及に取り組み、中等教育分野においては、アクセス、格差解消、教育の質の改善など、様々な教育開発課題の改善に貢献する“機能する”学校運営委員会(COGES)モデルの全国普及を進めています。

「初等教育分野」では、今年2月に始動した「質のミニマムパッケージ」読み書き・算数活動が、今年度パイロット対象の101校すべてにて、約13000名の児童を対象に順調に実施されています。しかも、開始から1カ月という短期間でありながら、現場の教員やファシリテーターからは、子どもたちの読み書き・算数の学力が上がったと評判です。そして何といっても、児童たちが楽しみながら学んでいる様子が伝えられています。ある校長先生からは、「質のミニマムパッケージ活動を開始してから、子どもたちの村での遊びが変わった!」との報告がありました。以前村で行われていたゴム飛びやケンケンで遊ぶ子どもはいなくなり、最近の子どもたちのブームは、質のミニマムパッケージ活動で取り入れている、体を使って遊びながら“文字”や“数”を学ぶゲームの数々なのだそうです。

子どもたちの学習意欲の向上は、出席率の上昇や授業での積極的な態度からも伺われます。「質のミニマムパッケージ」活動を通して、より多くの子どもたちが学ぶ喜びを知り、自分自身の学ぶ力に自信を持ち、さらに学び進めていけるよう、今後も引き続き、より効果的で広く活用可能なモデルの開発・改善へと取り組んでいきます。

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「質のミニマムパッケージ」読み書き活動様子-「学校」から想起する言葉は何?想像力を働かせ、みんなで意見を出しつつ、助け合って、言葉を書きだしていきます。

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「質のミニマムパッケージ」算数活動様子-9つの石を投げて、「一の位」、「十の位」、「百の位」それぞれの枠に入った石の数で“数”を構成し、大きい数を作れたチームが勝ちです。今では村の遊びの一つになりました。