マンスリーレポート(2019年9月号)

2019年9月30日

『みんなの学校:住民参加による教育開発プロジェクトフェーズ2』では、初等教育分野と中等教育分野、二つの分野にて活動しています。初等教育分野においては、住民支援の校外学習に効果的なツールを導入することですべての児童の“読み書き”と“計算”の基礎学力改善を目指す『質のミニマムパッケージ』の開発と普及に取り組み、中等教育分野においては、アクセス、格差解消、教育の質の改善など、様々な教育開発課題の改善に貢献する“機能する”学校運営委員会(COGES)モデルの全国普及を進めています。

今月「中等教育分野」では、ニジェール全土への「機能する中等COGESモデル」普及へ向けて、2019/2020年度の新規介入中等COGES監督官を対象とした「民主的中等COGES設立」モジュールにかかる講師研修を実施しました。今回の講師研修においては、新規介入のティラベリ・ザンデール2州および追加研修を行うニアメ州のCOGES監督官のみならず、プロジェクトが直接介入できないアガデス州・ディッファ州の2州のCOGES監督官も対象としました。また、先行州内で新しく任命されたCOGES監督官も参加者として含め、ニジェール全土への「機能する中等COGESモデル」の普及に加え、それを支える現場人材の能力強化を図ることで、「機能する中等COGES」の維持・発展へと繋げられるように取り組みました。

講師研修においては、新規州、追加州、介入外州、先行州の新任と、コンテキストや経験値が異なる多数の研修受講者ということで、論点が分散することも懸念されましたが、先行、新規、介入外、新任、ベテランを問わず、“現在のニジェール学校現場には「機能する中等COGES」が絶対に必要だ”いう共通認識の下、同一の目的意識をもって研修に取り組むことが出来ました。特に、シミュレーションを多用するみんなの学校プロジェクト型の研修方式が功を奏し、研修参加者の参加が研修の質の向上に多いに貢献し、最終的に有益な議論が飛び交う研修となりました。

来月以降はいよいよ現場のアクターへの研修へと活動を進め、新規介入2州への「機能する中等COGES」モデルの導入が開始します。

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中等COGES監督官への講師研修(選挙総会参加者シミュレーションの様子)

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中等COGES監督官への講師研修(グループワーク様子)