医療保険マネージメントに関するタイ・ラオス相互訪問及び合同ワークショップ

2022年12月23日

2022年12月20日から22日にかけて、タイ国家医療保障機構(NHSO)及びラオス保健省国家健康保険局(NHIB)は、JICA技術協力プロジェクト「ラオス病院の保健医療サービスの質および財務管理改善プロジェクト(QHCF)」及び「タイグローバルヘルスとユニバーサルヘルスカバレッジのためのパートナーシッププロジェクトフェーズ2(GLO+UHC2)」の支援の下、「医療保険マネージメントに関するタイ・ラオス相互訪問及び合同ワークショップ」(以下、相互訪問等)を実施しました。

ラオスでは2016年より国家健康保険制度が導入され、2025年までのUHC達成に向けその制度運営の向上及びカバレッジの拡大を目指しています。そのような中、本相互訪問等は、UHCに関わる保健財政運営について相互理解を深め、両国の保健医療システムの改善、担当官の能力強化、両機関間の更なる関係強化を目的に実施されました。

本プログラムには、ラオスからの参加者はNHIBを含む保健省関係部署・財務省から合計20名、タイからの参加者は、NHSOから2名、視察受け入れ先であるウドンタニに事務所があるNHSO Region 8から3名の合計5名、QHCF及びGLO+UHC2から日本人専門家他スタッフが参加しました。

プログラム初日に参加者らはラオスの首都ヴィエンチャン市内の保健省内NHIBを訪問しラオスの医療保険システムの概要についての説明を受けました。その後首都ヴィエンチャンに隣接するヴィエンチャン県を訪問し、ラオスの医療サービス提供状況と医療保険制度の実際を視察し、意見交換を行いました。二日目は、ヴィエンチャンからタイ・ウドンタニへ移動し、ウドンタニ病院及びウドンタニ市内の医療施設を、三日目はウドンタニ県郊外の医療施設を訪問し、タイにおける都市型及び郊外型の医療サービス提供体制と保健財政制度、診療報酬請求の具体的な仕組みを視察しました。プログラム期間全体を通じ、両国参加者及び視察受け入れ施設関係者は、視察内容を踏まえ、活発な議論・意見交換を行いました。

一連の相互訪問等のプログラムを通じて、ラオス側は、タイのシステムを詳しく理解することで、自国のシステムを改善するための重要な教訓を得ることができました。また、タイ側にとっても、自らタイの制度を再評価し、更なる改善のための課題を検討する貴重な機会となったと言えます。さらに、本相互訪問は、両国のUHC推進に向けて、ラオスNHIBとタイNHSOの継続的な協力に向けた関係強化の大きな一歩となりました。このことは、本相互訪問の最大の成果であったと言えます。

今後も、GLO+UHC2はQHCFプロジェクトと協力しながら、両国のUHCの発展に向けた支援を続けて行きます。

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