ジュディ・ワクング環境・自然資源大臣のキツイサイト訪問
ケニアでは今、政府関係機関の改革が進行中で、組織の再編や業務内容の見直しがあちこちの機関で行われています。これによって、監督官庁が変更になったり、省庁などの名称が改められたりしていて、外国人の私たちとしては、ちょっと戸惑う状況がしばしばあります。ケニア森林研究所(KEFRI)も例外ではなく、業務内容見直しによる支所の名称変更が実施されました。
私たちのプロジェクトにもっとも馴染みのある支所はキツイ地域センターですが、これが「乾燥地環境研究プログラム」(Dryland Eco-Research Programme:DERP)と改名されました。この改名式典が、2015年6月26日に、ジュディ・ワクング(Judi Wakhungu)環境・自然資源大臣を迎えて、現地で盛大に行われるにあたり、現地視察地として、私たちのプロジェクトが造成した採種園と検定林が選ばれました。
ワクング大臣はプロフェッサーの肩書も持つ聡明でチャーミングな女性です。当日朝、ケニア森林公社(KFS)のヘリコプターで、採種園前の臨時ヘリポートに颯爽と降り立ち、爽やかな青空のもと緑が眩しいメリア採種園に入場されました。そして、ケニア森林研究所(KEFRI)幹部から詳細な説明を聞きながら、たった2年半で森の様相を呈するメリア採種林を驚きと感銘の様子でご覧になりました。またそこでは、日本とケニアの長年にわたる森林・林業分野の協力も紹介され、その象徴の一コマとして、武田チーフアドバイザーと固い握手を交わされました。
大臣はその後、キツイの知事と合流してキツイDERPに移動して、乾燥地林業に関する様々な展示を熱心にご覧になり、改名式典に臨まれました。この日大臣は、知事とメリアの優位性を話され、スピーチの中では日本とケニアの森林・林業分野の協力を大いに評価されました。百聞は一見に如かず。きっと、大臣の心の中にも日ケ協力の木に実ったメリアの種を植えることができたのではないかと思います。
(なるみ)
ワクング環境・自然資源大臣は空から到着
ワクング大臣のキツイ採種園入場です
採種園で説明に聞き入るワクング大臣
メリアの前で武田チーフと大臣の固い握手
キツイのラボでメリア材を見学する大臣
キツイの研究者のプレゼンを聞く大臣
苗畑のプレゼンを聞くキツイの知事と大臣
改名式典のVIP席の様子(キツイDERP)
ケニア森林公社ムゴ・エドウィガ長官祝辞
キツイ県ジュリアス・マロンベ知事祝辞
ジュディ・ワクング環境・自然資源大臣祝辞
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