【国別活動|ホンジュラス】ヨロ県にて3日間の防災研修を実施しました
3月2日から4日までの3日間、ヨロ(Yoro)県プログレソ(Progreso)市にて、緊急事態対策常設委員会(COPECO)職員50名を対象とした防災研修を行いました。
今回の研修では、COPECO職員がテントに宿泊し、避難所生活を体験するとともに、静岡県庁が開発した避難所運営ゲーム(HUG)の実施、被害評価及びニーズ分析(EDAN)、応急措置、雨量観測に関する研修を実施しました。
ヨロ県プログレソ市は、本プロジェクトのパイロット市ではありませんが、同市担当のCOPECOシビルプロテクション職員は、現在まで研修を受ける機会に恵まれず、防災に関する理解レベルが十分ではないことから、COPECO大臣から本研修実施に関する要望を受けました。また、今回の研修では、現在まで能力開発を行なってきたCOPECO本部職員が講義を行うことで、彼らの知識・経験の定着にも寄与する目的があります。
避難所生活体験では、参加者は5名で構成されるグループに分かれ、「避難所での家族」として生活のシミュレーションを行いました。いつもとは違う環境下に置かれることで、避難所での生活の難しさ、ストレスが理解できたという意見が聞かれました。また、参加者は避難所運営ゲーム(HUG)を通じて、避難所運営の難しさを体験しました。特に、要支援者に対する配慮、公衆衛生の問題、マスメディアへの対応方法等について議論が深く交わされ、事前に避難所運営に関する基準等を策定しておくことが重要であることが参加者間で確認されました。
COPECOは、2018年5月にシビルプロテクション部の強化を行い、全国的に大幅な人員の増加を行いましたが、増員した職員に対する研修を十分に実施できていない現状があります。そのため、本プロジェクトでは集中的に能力開発を行える活動例を提案しており、今回の研修のような満足度の高い研修スタイルが、COPECO内で継続的に実施されることが望まれます。
作成:杉本 要(長期専門家)
簡易雨量計を作成し、雨量観測をする演習の様子
HUGにより避難所運営の難しさを学習した
避難所での生活を実体験した