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ARMM人事情報システム改訂活動の紹介

JICAは、2008年から2013年にかけて、ムスリム・ミンダナオ自治区政府(ARMM)人材育成プロジェクトを実施し、その一環として、ARMM政府内の人材の効果的な管理を目的に、政府内21の部局、機関、事務所の職員情報を包括的に管理する「人事情報システム:Human Resource Information System(HRIS)」の構築を支援してきました。

その後、2015年に暫定自治政府の設立、ARMM政府の廃止を経て、2016年には新自治政府が設立される予定になっていることから、新政府への移行に伴う経費の算出、職員情報の一元化による政府運営効率化を促進しようと、ARMMからJICAに、人事情報システムを強化する要請がありました。

その要請を受けて、日本人専門家とミンダナオ島在住のコンサルタントが協働して、(1)データベース上にある約7,000名の職員の基礎情報の精度アップ、(2)移行に向けた組織概要のレポートや経費の算出を助けるツールの整備、(3)データベースと紙の原本がいつでも一致できるような日常業務の効率化、を行い、約40名の人事担当者と協議を重ねつつ、一歩一歩作業を進めました。

2014年12月12日、改訂された人事情報システムが完成し、記念式典が行われました。しかし、より使いやすく役に立つデータベースができたものの、紙の原本を正確にデータベースに入力する作業は、まだ道半ばであること、そして、今後、移行までに残されたわずかな時間の中で、各部局ともデータの整備により注力していくことが確認されました。

移行までの時間がない中で、関係者は、次々と新政府の構成を決めていかなければなりません。また、そのような意思決定には、現行政府職員の情報を色々な角度で分析する必要があります。人事情報システムは、そのようなデータを即時に示すことができる唯一の情報源として、スムーズな移行を支援します。そして、新政府設立後も引き続き、適材適所の人事登用を可能にするものとして期待されています。

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