書式例作成及び判決書公開セミナー(ラウンド6)の開催 テーマ:「不動産の仮差押え」と「不動産執行」

2021年8月9日から8月27日まで3週間にわたり最高裁判所、全国の控訴裁判所、全国の始審裁判所の裁判官約300名を対象にした書式例作成及び判決書公開セミナー(ラウンド6)を開催しました。セミナーは裁判官を100名ずつ3つのグループに分け、それぞれのグループに対して5日間のオンラインセミナーを実施しました。

今回のセミナーでは,保全処分の中から不動産の仮差押え,強制執行の中から不動産執行をそれぞれ取り上げると共に,各手続に関する書式例を解説しました。

セミナーのメイン講師は福岡文恵専門家と金納達昭専門家が担当しました。また、このセミナーでは初の試みとなる、実務を熟知した書式例作成ワーキンググループと判決書公開ワーキンググループのメンバーであるカンボジアの現役裁判官による講義の時間も設けました。JICAプロジェクトが終了した後もカンボジア側のみで裁判官の研修を継続していくには、きちんとした講義ができる人材の育成が不可欠です。今後もプロジェクトでは、専門家による講義を中心としながらも、経験豊かなカンボジア裁判官に実務上重要なポイントについて講義をしてもらうなどして、カンボジア側が自分たちで研修を実施していける体制を構築できるよう支援を続けていきます。

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オンラインによる講義(左:金納専門家、右:福岡専門家)