病院運営マネジメントに特化した第二回本邦研修を実施しました。

2017年10月31日

2017年10月、本プロジェクトが支援しているモンゴル国立医科大学より、9名が研修のため来日しました。この研修は、病院運営に必要な「1. 大学病院組織マネジメント」、「2. 安全・品質管理マネジメント」および「3. 財務管理マネジメント」の3つのテーマを取り上げ、2018年に開院予定である「日本モンゴル教育病院(日モ病院)」の運営管理を担う幹部職員の育成を図ることを目的として実施されました。日モ病院は日本式の教育病院としての運営を目指しており、この本邦研修「病院運営マネジメント」の実施は、とても有意義なものです。

研修は、第一回目に引き続き「徳島大学病院」が受け入れ、各テーマに関する講義・演習が行われました。研修員は、講師や専門家との議論を重ね、日本の大学付属病院のシステムとモンゴルにおける既存病院・教育システムの違いを認識するとともに、その中で本研修での学びをどのように日モ病院に適用していくか検討しました。具体的には、日モ病院の開院に向け、テーマごとに必要な法環境の整備やガイドラインの作成、人材育成についてのアクションプランが作成されました。

また、本研修では徳島大学病院に加え、東京にある国立国際医療研究センターを訪問しました。研修員は、外来受付から会計までの流れ、院内における血液検査等の臨床検査業務の流れ、また救急医療現場における業務の流れ等、一連の業務を視察、体験することで、日本の高次病院システムおよびサービス提供の状況について理解を深めることができました。

これら一連の研修成果を受け、研修員たちは徳島大学病院やJICA関係者に対する報告会を行い、研修で学んだ内容や、今後の日モ病院開院に向けてのアクションプランを発表しました。プロジェクトでは、アクションプランの実現に向け、モンゴルの現状に即した規則やガイドラインが整備され、適切なマネジメント体制が構築されるよう、引き続き支援していきます。

徳島大学における病院財務に係る研修風景

徳島大学における病院財務に係る研修風景

JICA本部での帰国報告会(アクションプラン説明)

JICA本部での帰国報告会(アクションプラン説明)