ZIM-SHEPプロジェクトニュースvol.27「北マタベレランド州および南マタベレランド州での市場調査以後の農家の活動に対するフォローアップ」
ZIM SHEPでは、2024年の9月と10月に北マタベレランド州、南マタベレランド州の対象6灌漑スキームで、市場調査後の対象農家の活動に関する、フォローアップ訪問を実施しました。
普及員、プロジェクトが支援する市場調査に参加した農家の代表、灌漑スキームで耕作する代表以外の農家とそれぞれのグループに分け、グループごとに調査を行いました。農家の皆さんがどの様に最初にプロジェクトが支援した市場調査の報告会を実施したのか、またその後どのように自分たちで市場調査を実施し、対象作物を選び、選ばれた作物の栽培カレンダーを作ったのか、といったことについて聞き取りました。聞き取りの際には、プロジェクトが作成した質問票を使用しました。市場調査以降の一連の活動は、農家が効果的な意思決定を行い「売れるものを作る(Glow to Sell)」のSHEPのコンセプトを協働して進めていくために不可欠な1歩となります。
聞き取りの中で農家は「ジャガイモはより高い収益を得ることができるのですが、種イモが高価なため、ジャガイモを栽培するための支出が他の作物と比べて高く、失敗した時の損失が大きいことから、私たちはジャガイモを選びませんでした。」と話しており、十分な情報に基づいて意思決定をすることができるようになったことについて、プロジェクトに対して感謝していました。また、一部の農家は選んだ作物が一番収益性の高い作物ではないということを知っていましたが、栽培した経験があり、地元で売ることができる作物を選んだことを話してくれました。さらに、別の農家は「仲介業者と信頼関係を築くことが大切なので、頻繁にコミュニケーションを取る必要があります。」と語りました。
次の活動は2024年の12月と2025年の1月に実施する、普及員向けの圃場実習を含む研修です。この研修では各灌漑スキームで選ばれた対象作物の栽培に係る技術とマーケティングに係る知識の習得が目的です。また研修の内容には、農家の皆さんの家庭内での効果的な資源配分を促進する講義や演習も含まれます。
さらに、次回の研修までの合間に西部マショナランド州とマシンゴ州でこれまで活動を実施してきた6つの灌漑スキームに対してプロジェクトの効果を測るためのエンドライン調査を実施します。
農業省の職員が農家に市場調査後に実施した活動について詳しく聞いている様子
灌漑スキームの担当普及員が市場調査後の作物選定、栽培カレンダー作成について説明している様子
農業省の職員と郡の職員が農家に市場調査後に実施した活動について詳しく聞いている様子
モニタリング活動のまとめを行う郡の職員の様子