74.Monthlyハイライト(2023年6月)

5月23日から開始されたMaWaSU2の終了時評価は、6月8日の第5回JCC会議における報告をもって終了しました。概ね高評価で、今後もプロジェクト終了までにプロジェクト目標を達成するために活動を継続していきます。6月9日から6月22日にはMaWaSU3の詳細計画策定調査が実施され、水道衛生戦略(2022-2030)に沿った内容で4年間のプロジェクトが計画されました。専門家チームは終了時評価と詳細計画策定調査に多くの時間同行していましたが、合間を縫ってプロジェクト活動を進めました。

6月の主なプロジェクト活動は以下のとおりです。

a. Output1:都県戦略策定に向けた取り組み

7月末に18都県DPWTから都県戦略ドラフトの提出が予定されています。DWSが短い期間で内容を確認し、今後現地での作成支援をスムーズに進められるよう、確認ポイントの絞り込みやスケジュールについてDWSと協議しました。また、進捗を都県DPWTに問い合わせたところ、策定委員会を設置し内容作成を進めている県もあれば、策定委員会はDWSからのレターがないと設置できず作業が停滞している県もありました。県によって進め方や能力の差等ばらつきが多いことはわかっていましたが、今後は状況を判断し、現地での作成支援を前出しする等、柔軟に対応していきたいと考えています。

b. Output2:パイロットプロジェクト第2バッチ:第3回3県合同月例会議開催

6月5日にOnline会議による第2回3県合同月例会議を開催しました。3回目ともなるとDWS(議長側)も3県(報告側)も慣れてきた感じがします。やはり立ち上げに一番労力を使います。そして継続させることが重要です。今回はDWS(議長)が今後の月例会議は毎月5日に開催するとイニシアティブを取りました。専門家チームとしてラオス側カウンターパートがイニシアティブを取って活動を進めることは嬉しい限りです。

c. Output2:PPTT(Pilot Project Task Team)との会合

月例会議の他、6月中にPPTTと会合を4回持ちました。議題はパイロットプロジェクト第2バッチ・サイニャブリー県の設計変更でした。サイニャブリー県の設計変更は、専門家チームが対応すると迅速に進みますが、PPTTの能力向上のためには時間がかかってもPPTTが対応すべきと思い打診したところ、PPTTからは挑戦してみたいとの前向きな回答がありました(PPTTには水道技術に直接触れたことのないメンバーもいます)。現在、サイニャブリー県の工事進捗とPPTTの対応状況のバランスを考慮しながら支援しています。

d. Output3:技術基準MPWT内審査

DWS内の内部審査会が終了し、MPWT常任委員への説明前の段階として副大臣、官房への説明がなされました。副大臣、官房から概要版を添付するようにコメントがあり、現在DWSが概要版を作成している状況です。概要版を作成後、常任委員へ説明される予定で準備を進めています。

e. Output4:本邦研修(計画&財政)

6月26日から7月6日の期間、計画(SC3)と財政(SC4)部門の本邦研修を開催しており、JICA横浜にて研修員9名(DWS:2名、NPNL:3名、NPLP:2名、NPKM:2名)が参加しています。川崎市上下水道局及び横浜市水道局が講師を担い、研修ではこれまでの活動をブラッシュアップし、水需要予測に基づいた長期計画、財政収支計画策定のほか、料金改正までのプロセス等を学んでいます。PCを利用した人口推計シミュレーションや、グループ討議など実践的な内容を中心に、研修員の疑問点を極力解消するために質疑応答にも時間を割いて、講師も一緒にラオスの実情や課題を確認しながら研修を実施しています。

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e-1 本邦研修(研修初日の集合写真)

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e-2 本邦研修(水需要予測の講義)

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e-3 本邦研修(人口予測シミュレーションをする研修生)

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e-4 本邦研修(長期計画に関する質疑応答の様子)

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e-5 本邦研修(ラオスの課題や疑問点などを意見交換する様子)