中期研修フォローアップセミナーをオンライン開催
戦略的幹部研修プロジェクトでは、政策立案者として活躍が期待されるベトナムの中堅行政官5名を対象に、日本で3カ月間の中期研修を実施しています。この度、2019年の研修実施から1年が経過する機会に、研修後のベトナムでの活用成果や課題などを発表し、日本にてアドバイザーを務めた講師からコメントを受ける形式でフォローアップセミナーをオンラインで開催しました。研修の成果を確認することに加え、日越関係者が集うことで、本プロジェクトが目標とする関係者間のネットワーク強化にも寄与しました。
ベトナム・ハノイの会場では、カウンターパート機関であるベトナム共産党中央組織委員会(CCOP)研修訓練局とJICAベトナム事務所が共同議長を務め、研修参加者が集ったほか、数名がオンラインで参加しました。日本からは、研修プログラムを総括する政策研究大学院大学(GRIPS)堀江正弘名誉教授、横道清孝副学長を始め、研修参加者のアドバイザーを務めた講師や研修関係者、JICA本部関係者が参加しました。
セミナーは3部で構成され、第1部では、堀江名誉教授が「日本におけるコロナとの闘いの経験と教訓」をテーマに、日本政府や自治体の対応、関連する法令や国民の評価について、他国との比較も交えて講義しました。第2部では、2019年に実施された研修参加者による活用成果の発表とアドバイザーのコメント、第3部では、過去の中期研修参加者から近況報告があり、参加者はそれらを参考にするとともに、双方関係者の交流を通じて親睦を深めました。
日本とベトナムをオンラインで繋ぎ、日越同時通訳を交えたセミナー実施は、本プロジェクトでは初めての試みです。事前に入念な打ち合わせと準備を重ねたこともあり、円滑に、かつ意義のあるセミナーを開催することができ、今後、オンラインで活動を実施する上で日越関係者ともに大きな自信を得ました。
関係者が直接会って、研修を実施できる機会が待ち遠しいものの、距離や場所に関係なく、このような場を設けられたこと、特にオンラインだからこそ多くの関係者が参加できたことは、コロナ禍ならではの貴重な気づきです。引き続き、可能な活動方法を模索しながらプロジェクトの活動を実施していきたいと思います。
セミナー冒頭に挨拶をするソン研修訓練局長
堀江名誉教授による日本のコロナ対策にかかる講義(写真右上)とベトナムのセミナー会場の様子(写真右下)
訪日研修から1年を経た活用成果を発表する、2019年中期研修参加者
日本の参加者(ZOOM画面)とベトナムの参加者で合同記念撮影