明治大学国際日本学部 岸ゼミとの共同実践

8月26日から31日にかけて、明治大学国際日本学部の岸磨貴子准教授、E-JUSTのアワド准教授、ラムジ准教授、JICA岡野専門家が連携した「アートベースリサーチ」をテーマとした共同ワークショップが実施されました。「アートベースリサーチ」とは、研究者自身が芸術活動やメディア表現を通じて、研究課題や問題について理解し探求する研究手法です。本ワークショップには明治大学岸ゼミの5名の学生と、E-JUSTのArt and Design専攻の学生10名が参加しました。

エジプトでの実践の前に学生たちはオンラインで集まり、自己紹介と関心事項を発表し、それぞれの関心に沿って学生3名(明治大1名、EJUST2名)からなる5つのグループを形成しました。相談の結果、グループのテーマは「観光客のための様々なサインやシンボル」「ファッションを通じた伝統と現代の接続」「公共空間のデザインとその背景にある文化」、「ライフストーリーインタビューを通じたエジプト社会の変化」、「世代別の「幸せ」の認識と表現方法」となりました。

8月26日に明治大学の学生がエジプトに到着後、初日はE-JUSTにおいて「アートベースリサーチ」や「フィールドワーク理論」について学びました。その後、3日間にわたりアレキサンドリア市内に繰り出し、それぞれテーマに沿ったフィールドワークを実施しました。フィールドワークでは、市内ダウンタウンやスーク、モスク、古代施設、公共機関、家庭などを訪問し、インタビューやメディアへの記録などの手法を用いてそれぞれ調査を行いました。最終日に再びE-JUSTに集まり、調査結果を報告し合いました。

様々な文化が融合するメトロポリタンシティであるアレキサンドリア、エジプト人もよく理解していない標識、女性たちのファッションの共通性、生活における多様なコミュニケーションの場など、明治大学の学生たちは通常の滞在では見えないエジプトを理解する機会になりました。また日本の学生だけではありません。「道を歩いている人を止めて、ビデオ撮影しながら自分の人生を語ってもらうなんて本当に初めての経験」と、エジプトの学生も、これまで知らなかった自国を知る貴重な経験だったと振り返っていました。

明治大学の学生たちは今回の調査結果をもとに、日本の事例も踏まえながら最終のメディア作品や卒業論文に取り組んでいきます。

明治大学とは現在大学間協定の締結も進められており、今後もこのような実践が続けられることが期待されます。

ワークショップ最終日の集合写真

ワークショップ最終日の集合写真

プレゼンテーションの様子

プレゼンテーションの様子

岸准教授(左)とラムジ准教授(中央)、アワド准教授(右)

岸准教授(左)とラムジ准教授(中央)、アワド准教授(右)

岸ゼミの報告の様子
https://www.instagram.com/kishiseminar.meiji/