JICA国別研修「E-JUST中間管理職(及び管理職候補)能力開発研修」実施

立命館大学は、11月7日から16日にかけてE-JUST事務職員を対象とした「E-JUST中間管理職(及び管理職候補)能力開発研修」が実施されました。立命館大学は、プロジェクト成果5の「ガバナンス能力強化」の中で、大学事務機能強化支援を担当され、特に人事評価制度(Performance Appraisal System: PAS)の導入など人事関連業務支援を組織開発の一環として行っています。また、E-JUSTの学生数および教育プログラム数が増加の一途をたどる中、国際水準の高い教育および研究の提供を継続していくには、E-JUSTの事務組織機能の強化は必須であり、現在は不在である中間管理職の育成が重要です。本研修では、管理職候補になり得る若手の職員5名(人事課、会計課、総務課、調達課、キャンパスマネジメント)が、マネジメントおよびリーダーシップの事例、また大学や企業の組織運営方法、人事制度、中間管理職の役割など日本のプラクティスを学び、E-JUSTの所属先および彼らの業務の中で、実戦可能な取り組みを計画しました。さらに、日本文化、習慣、労働環境に触れることで、「日本式」について理解を深めました。

まずマネジメントとリーダーシップの概念や事例を体系的に学んだ後、立命館大学、名城大学、早稲田大学、そしてトヨタ自動車株式会社の4つの組織それぞれの人事制度や中間管理職の役割を学びました。研修員は、各組織の人材育成方法に大きな関心を寄せるとともに、日本とエジプトの違いを認識することでE-JUSTに導入できる取り組みを真剣に考えていました。さらに、世界的な企業であるトヨタ自動車株式会社人事担当者からの講演により同社の人事制度を学んだ後、トヨタ産業技術記念館にて、長年創業者の遺志を引き継ぎつつ、常に進化している世界的企業の取り組みを実際に目にすることで、さらに理解を深めることができ大変貴重な経験となりました。また、長年エジプトでは新しい概念である大学出資会社の活用など、大学を効果的かつ効率的に運営するための取り組みに対し、将来的な可能性を見いだしていました。

また、立命館大学の国際平和ミュージアム、金閣寺、伏見稲荷、清水寺、二条城の視察などを通し、日本の歴史や文化に触れることで、E-JUSTの掲げる「日本式」を理解することができました。

本研修で学んだことを導入することは時間がかかると思いますが、よい学びはE-JUST内で共有するとともに、参加者の各部局や参加者個人の業務に生かされていくことを期待します。

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オフィスを視察する参加者

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研修修了証書を受け取る参加者

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雨の金閣寺を訪問する参加者と立命館大学大島氏、芝原氏、プロジェクトスタッフ