【コンゴ民・ザンビア】コンゴ民・ザンビア・日本を繋ぐ科学研究会

当プロジェクトは、「国内および国際的なウイルス性人獣共通感染症の研究、教育のネットワークを強化する」ことも目標としています。

これを達成すべく、プロジェクトでは様々な活動を行っていますが、その一つがプロジェクトを実施しているコンゴ民主共和国(以下「コンゴ民」)、ザンビアそれぞれの研究者たちがオンラインで集い、研究成果の共有や情報交換等を行う「科学研究会」の定期開催です。北海道大学の日本人専門家もこれに加わり、カウンターパート達と活発にディスカッションを行います。

今年5/31に迎えた第一回研究会では、コンゴ民中央獣医学研究所のDr. Augustin Twabelaがコンゴ民でのサーベイランス実施状況、研究結果、今後の予定に関して発表し、ザンビア大学、北大の研究者も交えて活発な情報交換がなされました。9/12の第二回では、ザンビア大学のDr. Ngonda Saasaが指導する修士課程の学生が発表を行い、新型コロナウイルス抗体検出方法の樹立に関する発表を行いました。三か国を代表する研究者たちを前に、学生が研究発表を行うことは決して容易ではなかったはずですが、こういう試練を乗り越えてまた次世代の研究者が育っていくことを期待しています。

この科学研究会が提案されてから、四半期毎に定期開催されるようになるまで、実に一年半の時間を要しました。日本人主導でメンバーを招集するのは簡単ですが、それではプロジェクトの終了と共に研究会も開催されなくなってしまいます。何とかカウンターパート主導で開催し、プロジェクト終了後もコンゴ民とザンビアの研究ネットワークを維持していってほしい、それぞれの知見を共有することで両国の人獣共通感染症研究・対策を一層発展させていってほしいという願いのもと、日本人専門家からカウンターパートに働きかけ、ここまで漕ぎつけました。

プロジェクト終了まで残り一年足らず。プロジェクト終了後にどれだけのアセットを残せるか、一層意識をしながら活動に取り組んでいます。

第一回科学研究会の様子

第一回科学研究会の様子

第二回科学研究会の様子。カウンターパートDr. Saasaの周りにはたくさんの学生も!

第二回科学研究会の様子。カウンターパートDr. Saasaの周りにはたくさんの学生も!