モデル地区でのATCシステムの運用開始のセレモニーを開催しました。
2023年6月26日、本プロジェクトで構築したモデル地区における面的交通管制(ATC)システムの運用開始にあたり、オープニングセレモニーを開催しました。式典はチャチャート・シティプン バンコク知事を筆頭として、バンコク首都圏庁(BMA)、タイ王国警察(RTP)、その他の交通関連機関、研究機関やメディアなど120人以上が参加し、会場の様子は、複数のメディアに取り上げられました。
このATCシステムは、交通渋滞というバンコクの差し迫った課題の解決を目指す取組として、知事を始め現地関係者の注目を浴びています。本プロジェクトでは、ATCシステムのパイロットプロジェクトとして、ラマ6世通り、ラチャウィティ通り、パホーンヨーティン通り、プラディパット通りに囲まれた地区の13交差点と4横断歩道にATC信号機を導入し、その効率性と有効性の検証を進めています。
チャチャート・バンコク都知事は、バンコクの交通管理を変革するこのプロジェクトの意義を強調し、日本大使館とJICAの協力に感謝の意を表しました。知事はさらに、すべての住民の利益のために、より効率的で住みやすい都市を作るという意思を強調しました。
RTPのジラサン・ケォセンエェク首都圏警察 副長官は、ATCシステムは交通信号管理の負担を軽減するだけでなく、交通警察が交通取締りなどの重要な業務を遂行する時間を確保することにつながるという見解を示しました。
日本大使館の田坂拓朗公使は、日本とタイの強力な二国間協力関係を強調し、日本の技術がタイの交通渋滞の緩和や持続可能な都市開発にプラスの効果をもたらすことを話されました。
JICAタイ事務所の鈴木和也所長は、このプロジェクトの実現に向けたJICAとタイのパートナーとの実りある協力関係を取り上げ、交通状況の改善、温室効果ガスの排出削減、ひいてはバンコク市民の生活の質の向上におけるATCシステムの重要性を強調しました。
このATCシステムは、交通を効率的に処理することで、交通混雑の緩和と移動時間の短縮に貢献し、より持続可能で住みやすい都市の実現が期待されます。パイロットプロジェクトの成果を踏まえて、バンコク市と交通警察が連携し、ATCシステムをさらに拡張する計画が検討されることになっています。
左から、鈴木和哉JICAタイ事務所 所長、田坂拓郎 日本大使館公使、チャチャート・シティプン
バンコク都知事、ウィサヌ・スプソンポン副都知事、タイパット・タナソンバットクン バンコク都交通局局長
集合写真
モデル地区に導入したシステムについて説明を行うJICA専門家チームの松岡氏。
リアルタイムで表示されるATCシステムの運用状況について、知事に対して説明を行う田坂公使
会場から、270万人がフォローしているフェイスブックのページに、Live Stream配信を行った。
セレモニー会場の様子